信州安曇野の碌山美術館さん。光太郎の親友・碌山荻原守衛の個人美術館ですが、光太郎のブロンズ作品も多数所蔵、入れ替えながら展示して下さっています。
今年7月から8月にかけ、昭和33年(1958)竣工の本館(碌山館)修復のためのクラウドファンディングが行われました。当初目標額は700万円。それがあっという間に達成され、セカンドゴールの1,200万円、サードゴールの1,800万円も次々にクリア。最終的には、1,088名の方から総額23,702,000円が集まったそうです。
この秋から早速改修工事が始まり、それもほぼ終わったようです。
地元紙『信濃毎日新聞』さん、11月17日(木)の記事。
で、今月初め、「返礼品」が届きました。寄付のコースによって、あらかじめこれこれ、と指定出来るシステムで、当方が申し込んだのは鋳金製のペーパーウェイト。材質は錫で、同館のワークショップで扱われているものです。その他、ポストカードと無料入館券。
煉瓦造りのロマネスク風の碌山館がモチーフ。いやぁ、実にシャレオツですね。
ところで同館、12月21日(水)~12月31日(土)まで冬期休館だそうです。で、来年1月1日(日)から再び開館とのこと。1月の方が寒い気がするのですが(笑)。
きれいになった同館、ぜひ足をお運び下さい。
【折々のことば・光太郎】
后関先生くる、退院の話相談
宿痾の肺結核の悪化で4月末に赤坂山王病院に入院しましたが、退院の話。しかし、治癒したわけではなく、逆に治癒の見込みも薄く、といって、今すぐどうこうというわけでもないので、それなら高い入院費を払い続けるよりは、自宅療養に切り替えてはどうかという話でした。
ちなみに光太郎の生命の炎、燃えつきるまであとちょうど9ヶ月でした。
今年7月から8月にかけ、昭和33年(1958)竣工の本館(碌山館)修復のためのクラウドファンディングが行われました。当初目標額は700万円。それがあっという間に達成され、セカンドゴールの1,200万円、サードゴールの1,800万円も次々にクリア。最終的には、1,088名の方から総額23,702,000円が集まったそうです。
この秋から早速改修工事が始まり、それもほぼ終わったようです。
地元紙『信濃毎日新聞』さん、11月17日(木)の記事。
中信地方の美術館が施設を維持・管理していくために行ったクラウドファンディング(CF)に県内外から多くの支援が寄せられている。新型コロナ下で集客が安定せず、美術館の経営が厳しさを増す中、文化施設を後世に残したいという趣旨に大勢が賛同。関係者らは予想を超えた反響を喜び、施設を守っていく決意を新たにしている。
安曇野市出身の彫刻家、荻原碌山(ろくざん)(本名守衛(もりえ))の作品を展示する同市穂高の碌山美術館で今月上旬、国登録有形文化財「碌山館」の改修工事が始まった。壁の剥離やひびを直し、扉や雨どいを修繕する。工事は12月中に完了する見込みで、碌山館の展示物は一時的に美術館の別の建物に移している。
碌山館は1958年4月に開館。教会風のれんが造りで市内観光の見どころの一つとなっていたが、壁にひびが入ったり、雨漏りしたりするなど傷みも目立っていた。新型コロナの感染拡大で来館者が減少し、自己資金での修繕は難しいとみて、7月15日から8月末までCFで改修工事の資金を募った。
目標の700万円は開始2週間で突破し、8月末までに県内外の1088人から2370万円余が集まった。「結婚式の前撮り写真を撮影した思い出の場所」「なくならないでほしい」など多くのメッセージも寄せられた。中には支援金を手渡しに訪れる人もいたという。
碌山館はもともと、地元住民らの寄付によって建てられた。学芸員の武井敏さんは想定を超える支援に感謝しつつ「この場所と雰囲気を守っていかねばならないと感じた」と気を引き締める。残った資金は別の建物の改修などに充てる方針という。
同市穂高有明の絵本美術館「森のおうち」は、4月20日から5月末にかけてCFで運営資金を募集。入館者数の減少に加え、併設して営業している結婚式場や宿泊施設の収入も落ち込んだことから、施設を存続させるため広く協力を求めた。絵本作家いせひでこさんや作家の柳田邦男さんらも応援メッセージを寄せ、県内外の513人から目標の800万円を超える1400万円が集まった。
資金は人件費や光熱費など運営資金の他、施設の魅力向上に使う。展示品を並べるショーケースを新調し、美術館のじゅうたんを張り替え、敷地内に桜の木を植えることも計画する。学芸員の米山裕美さんは「皆さんに支援をいただける施設なんだと実感し、励みになる」と話した。
展示内容の充実にCFを活用する施設もある。木曽町新開に19日にオープンする公設民営の「ふるさと体験木曽おもちゃ美術館」は、館内で遊べるおもちゃを拡充する費用として9月20日にCFを開始。当初目標の300万円は10月中に超え、今月5日までに413万円余が集まった。
木製の積み木やパズルなどベースとなる備品は町が購入するが、指定管理者として施設を運営する同町のNPO法人「ふるさと交流木曽」は、「木曽らしい体験ができるプログラムを充実させたい」と判断。地元特産の野菜や果物をかたどった木のおもちゃ、木曽五木を加工したおもちゃなどを新たに製作する。星野太郎副館長は「子どもたちに木曽町特産の木になじんでもらい、町の魅力や文化も伝えていきたい」と話している。
で、今月初め、「返礼品」が届きました。寄付のコースによって、あらかじめこれこれ、と指定出来るシステムで、当方が申し込んだのは鋳金製のペーパーウェイト。材質は錫で、同館のワークショップで扱われているものです。その他、ポストカードと無料入館券。
煉瓦造りのロマネスク風の碌山館がモチーフ。いやぁ、実にシャレオツですね。
ところで同館、12月21日(水)~12月31日(土)まで冬期休館だそうです。で、来年1月1日(日)から再び開館とのこと。1月の方が寒い気がするのですが(笑)。
きれいになった同館、ぜひ足をお運び下さい。
【折々のことば・光太郎】
后関先生くる、退院の話相談
昭和30年(1955)7月2日の日記より 光太郎73歳
宿痾の肺結核の悪化で4月末に赤坂山王病院に入院しましたが、退院の話。しかし、治癒したわけではなく、逆に治癒の見込みも薄く、といって、今すぐどうこうというわけでもないので、それなら高い入院費を払い続けるよりは、自宅療養に切り替えてはどうかという話でした。
ちなみに光太郎の生命の炎、燃えつきるまであとちょうど9ヶ月でした。