まずは神奈川県から朗読系のイベント情報です。

 

兼古隆雄ギター名曲の楽しみ

006
期 日   : 2019年6月30日(日)
会 場 : ホテルラポール千寿閣 
            相模原市南区上鶴間本町3-11-8
時 間 : 15時開場 / 15時30分開演
料 金 : 前売券4,000円
      当日券4,500円

 第一部 ギターソロ
  A.ヨーク    子守歌
  J.S.バッハ
       前奏曲、サラバンド、メヌエット
  A.バリオス   郷愁のショーロ
  L.ブローエル  11月のある日
   穴戸睦夫   前奏曲とトッカータ

 第二部 語りとギターの饗宴
  共演 俳優 山本學
   島崎藤村   初恋
   高村光太郎  レモン哀歌
   中原中也   骨
   長田 弘   イツカ向コウデ
   栗原貞子   生ましめんかな 

神奈川と東京多摩地区の情報誌『タウンニュース』さんに案内記事が出ていました。

ギターと朗読を楽しむ 兼古隆雄さんが弾く

 ホテルラポール千寿閣で30日(日)、ギター教室も営む兼古隆雄さんと「下町ロケット」にも出演した俳優・山本學さんの演奏会が催される。午後3時30分開演(3時開場)。
 第一部はギターソロ。A・ヨーク「子守歌」やJ・S・バッハ「前奏曲」「サラバンド」などの名曲が演奏される。第二部は朗読とギターのコラボ。島崎藤村「初恋」や高村光太郎「レモン哀歌」など、ベテランの語りの芸を披露する。2人のコラボは好評で、10月には西日本のツアー企画が進行しているという。チケット前売4000円。(問)兼古隆雄ギター教室【電話】042・722・6740


山本學さん、1990年代に学研さんからリリースされた朗読CD全集「サウンド文学館パルナス」で、光太郎詩の朗読をなさっています。

イメージ 2 イメージ 3

久しぶりに拝聴しましたが、渋い、しかし明るいお声、ゆったりした間の取り方、さすがです。

ぜひ足をお運びください。


もう1点。同様の朗読系イベントで、過日ご紹介した石川県金沢市での「『智恵子抄』詩人高村光太郎と智恵子~本田和の語り」につき、『中日新聞』さんが報じましたのでご紹介します。

詩の朗読×チェロ演奏 市民芸術村 智恵子抄の世界表現

010 音楽に合わせて物語や詩の朗読をする金沢市の本田和(かず)さんの公演「『智恵子抄』詩人高村光太郎と智恵子」(北陸中日新聞後援)が十七日、金沢市民芸術村であり、七十人の来場者が光太郎の詩の世界とチェロの演奏を楽しんだ。
 智恵子抄は、光太郎が妻への思いをつづった詩集。愛にあふれる詩を、本田さんが情感を込めて読み上げた。大阪フィルハーモニー交響楽団のチェリスト林口真也さんが重厚な音色を奏で、詩に込められた感情を引き立たせた。
 公演は、本田さんの活動を支援する団体「きくはなすの会」が主催した。(小坂亮太)


時折書いていますが、光太郎の詩、意外と朗読向きです。全国の朗読愛好者の皆さん、ぜひぜひ取り上げて下さい。


【折々のことば・光太郎】

御質問の件簡単なる敬語を以て御答へ仕るは仕極難事と存じ候。甚だ失礼ながら右御断り申上候。

アンケート「現代名流の日本画観」より 明治43年(1910) 光太郎28歳

「敬語」は、言葉の種類としての謙譲語とか尊敬語とかの敬語ではなく、尊敬の念をもっての讃辞、といった意味でしょう。「褒めることが出来ないからお答えできません」ということだと思われます。

光太郎、どうも同時代の日本画に関しては目の敵にしていたようで、あちこちで「古くさい」「生命感に欠ける」的な批判を繰り返していました。

「仕極」は「至極」の誤りでしょう。