今月20日が智恵子の誕生日ということもあり、その故郷、福島県二本松市でいろいろとイベント等が企画されています。3回に分けてご紹介します。

まずは、光太郎詩にオリジナルの曲を付けて歌われているシャンソン系歌手のモンデンモモさんによるコンサート。

モモの智恵子抄

期   日 : 2019年5月18日(土)
会   場 : (株)鐵扇屋 サウンドリゾート蔵 福島県二本松市油井字八軒町45
時   間 : 15:30開場 16:00開演 
料   金 : お気持ち

智恵子さん!!!
はじめは涙で私に語りかけ そして 今は 優しく微笑んでくれています 
2018年 モンデンモモの智恵子抄は 新モモの智恵子抄へ少し歩み始めました
大好きな 鉄線屋さんで またこうして 今回も 『私の智恵子抄』のページを 開きます  
高村光太郎さんの言葉は いつも いつも 新しい!
たくさんの歴史 お伝えしたこともたくさん!  是非是非 お目にかからせてください!
2019年春 モンデンモモ

♪ 樹下の二人 あどけない話 レモン哀歌 人に 僕ら 十和田湖の裸像にあたふ
    智恵子飛ぶ もしも智恵子が やっとあなたに逢えた  他

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鐵扇屋さんは、智恵子生家/智恵子記念館さんから徒歩数分。昔の油屋さんだった蔵を音響装置の試聴スペース的に改装したもので、モモさん、平成27年(2015)昨年、それぞれこちらで演奏なさっています。

今回も、昨年同様、最近、モモさんと組んでよくお仕事をなさっている、舞踊家の増田真也さんという方とのコラボとのこと。

智恵子生家/智恵子記念館さんでは、「高村智恵子生誕祭」ということで、「上川崎和紙で作ろう切り絵体験」、「智恵子の「紙絵」の実物展示」が行われています。さらに明日、詳しくご紹介しますが、道の駅安達智恵子の里さんでも、同じ5月18日(土)から智恵子バースデー関連の企画が始まります。また、明後日ご紹介しますが、二本松周辺の皆さんのソウルマウンテン・安達太良山の山開きが翌日です。

ぜひ足をお運び下さい。


【折々のことば・光太郎】

遠因近因の外にこの病気には原因がある。それは精神の深いいたみだ。現代東洋に生まれたものが必ず持つてゐるにちがひない心の奥の悲傷は、人それぞれの生理に従つて身体的に苦悩となる。呼吸するたびに痛むわたくしの肋間神経の痛みは、一語を吐くたびに傷むわたくしの精神奥処のうづきに照応する。
散文「みちのく便り 四」より 昭和26年(1951) 光太郎69歳

「この病気」は、永らく光太郎を苦しめていた肋間神経痛。結核性のもので、結局、光太郎はこの5年後にそれで亡くなるのですが、身体的な痛みと共に、戦時中、多くの前途有為な若者を鼓舞して死に追いやったという自責の念からくる精神的な傷みと相まって、光太郎に襲いかかります。畢竟するにそれが罪深い自分に与えられた罰の一つなのだろう、という感覚でしょうか。