定期購読しております雑誌2誌、届きました。

まず隔月刊誌『花巻まち散歩マガジン Machicoco(マチココ)』さんの第13号。花巻高村光太郎記念館さんの協力で、「光太郎レシピ」という連載が為されています。今号は「そば粉ガレットとウニペイスト 夏みかん添え」だそうで。

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読者の方からの投稿的なページには、以前の号の「光太郎レシピ」を参考に料理を作った旨の記述。

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「花巻ウラ昔話」というコーナーは、かつて花巻市にあった雪印乳業花巻工場について。ここには昭和43年(1968)、光太郎詩「牛」(大正3年=1914)の一節を刻んだ碑が建てられました。平成14年(2002)に工場は閉鎖、現在は雪印さん系の岩手雪運さんという会社の営業所になっています。光太郎碑はまだ健在なのではないかと思われますが、不明です。

石碑といえば、『マチココ』さんに掲載されている石碑の写真。「あれ? こんなところに光太郎が」でした。

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おわかりでしょうか。石碑上部に写真が4枚並べられていますが、左から2枚目が光太郎です。郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)で撮影されたもの。000

この石碑は、平成21年(2009)に建てられたもので、かつてここに雪印乳業花巻工場があったことを示す碑のようです。この存在は存じませんでした。

今秋、花巻高村光太郎記念館さんの市民講座で、花巻市と、さらに隣接する北上市にある光太郎関係の石碑等をめぐるバスツアー的なものが計画されており、当方、講師を仰せつかっています。その際にこちらも見て来ようと思っております。

ちなみに先述の「光太郎レシピ」中の「そば粉ガレット」、光太郎の日記の記述に従い、雪印さんのバターが使われています。写真にも写っています。


その他、特集が「春がきたっ。」ということで、花巻市内各所の春の風景などなど。

オンラインで年間購読の手続きができます。隔月刊で、年6回配本、送料込みで3,840円です。ぜひどうぞ。


もう1点、『月刊絵手紙』さん。

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「生(いのち)を削って生(いのち)を肥やす 高村光太郎のことば」という連載がなされています。今号は詩「母をおもふ」(昭和2年=1927)の全文。2年前に亡くなった母・わかを偲ぶ詩です。5月は母の日があるということからの引用だそうです。

その他、特集は「夏目漱石の愉快な手紙、いい手紙」。先月のこのブログでご紹介した書籍『すごい言い訳!―二股疑惑をかけられた龍之介、税を誤魔化そうとした漱石―』を書かれた中川越氏の御執筆です。

同誌は一般書店での販売は行っておらず、同会サイトからの注文となります。1年間で8,700円(税・送料込)。お申し込みはこちらから。バックナンバーとして1冊単位の注文も可能なようです。ぜひお買い求め下さい。


【折々のことば・光太郎】

小生は言はば一個の風来で、何処にゐても、其処で出来るだけの仕事をし、出来るだけの務めを果たして、そして天命来らば一人で死ねばそれで万事決着といふ孤独生活者です。

散文「ある夫人への返事」より 昭和22年(1947) 光太郎65歳

花巻郊外旧太田村の山小屋で書かれた文章の一節です。もはやこういう割り切りだったわけですね。