群馬県から企画展情報です。情報を得るのが遅れ、既に始まっています。
第103回企画展「文学者の書―筆に込められた思い」
期 日 : 2019年1月12日(土)~3月17日(日)会 場 : 群馬県立土屋文明記念文学館 群馬県高崎市保渡田町2000番地
時 間 : 9:30~17:00
料 金 : 一般410円(320円) 大高生200円(160円)
( )内は20名以上の団体割引料金
( )内は20名以上の団体割引料金
休 館 日 : 火曜日
日本では長い間、文字を記すのに毛筆を用いてきました。近代になり、ペンや万年筆、鉛筆等が普及すると、次第に毛筆は日常の筆記具ではなくなっていきます。印刷技術の発達も、人々の筆記への意識を変えていきました。そうした過渡期を含め、近代を生きた文学者達の書に対する思いは、たとえば生年、生育環境、文学ジャンルなどによってもさまざまでした。
本展では、文学者それぞれの書への向き合い方や、周囲からの評価などとともに、各人がしたためた短歌、俳句、書簡等を紹介し、文学者の書の魅力に多面的に迫ります。
また、一般財団法人子規庵保存会の協力により、『子規随筆』(弘文館、明治35年)で公表されたのちに所在不明となり、115年の時を経て発見された正岡子規書簡を、今回、特別に展示いたします。
本展では、文学者それぞれの書への向き合い方や、周囲からの評価などとともに、各人がしたためた短歌、俳句、書簡等を紹介し、文学者の書の魅力に多面的に迫ります。
また、一般財団法人子規庵保存会の協力により、『子規随筆』(弘文館、明治35年)で公表されたのちに所在不明となり、115年の時を経て発見された正岡子規書簡を、今回、特別に展示いたします。


関連行事
記念講演会 「文学者の書―その魅力を味わう」
講師:石川九楊氏(書家・京都精華大学客員教授)
講師:石川九楊氏(書家・京都精華大学客員教授)
日時:3月17日(日)14:00~15:30 定員150名(無料・要申込)
ギャラリートーク(担当職員による展示解説)
日時:1月12日(土) 2月9日(土) 3月3日(日)13:30~14:00(要観覧料・申込不要)
ギャラリートーク(担当職員による展示解説)
日時:1月12日(土) 2月9日(土) 3月3日(日)13:30~14:00(要観覧料・申込不要)
同館では平成27年(2015)にも第87回企画展「近代を駆け抜けた作家たち~文豪たちの文字は語る~」を開催し、その際にも光太郎の書が展示されました。今回も光太郎がラインナップに入っています。また、与謝野夫妻や武者小路、白秋や草野心平など、光太郎と交流の深かった面々も。これは見に行かざあなるめえ、と思い、早速今週末に行って参ります。
また、最終日には書家の石川九楊氏のご講演。氏は書道史のご研究でも大きな業績を残され、光太郎の書を高く評価して下さっています。平成27年(2015)には、NHKさんの「趣味どきっ!女と男の素顔の書 石川九楊の臨書入門 第5回「智恵子、愛と死 自省の「道程」 高村光太郎×智恵子」」でナビゲーターを務められ、花巻高村光太郎記念館さんで所蔵している光太郎書を細かく解説して下さいました。その頃、一度、電話でお話しさせていただいた記憶があるのですが、直接お会いしたことは無いもので、今回のご講演も申し込ませていただきました。
皆様もぜひどうぞ。
【折々のことば・光太郎】
銀座のネオンライトは、初期のトオキイに似ている。しやべれる事が珍らしいかのやうに、みんなが有りつたけ、しやべつている。棒立ちのまんまで。
散文「銀座の夜」全文 昭和6年(1931) 光太郎49歳
智恵子が「空が無い」と言った東京、そのど真ん中、銀座のけばけばしい夜の灯り、そのどぎつい自己主張を皮肉っています。
この文章が書かれたおよそ3ヶ月後、智恵子の心の病が顕在化します。