それぞれ再放送ですが、テレビ放映の情報です。ぜひご覧下さい。 

クローズアップあおもり「十和田湖をみつめて」

NHKBSプレミアム 2019年1月21日(月)  10時45分~11時13分

国立公園に指定されて2016年に80年を迎えた十和田湖。NHKが1年撮影してきた四季折々の雄大な風景と湖畔の人々の営みを美しい映像とともにお送りします。

鮮やかな新緑、澄み渡る空の青、燃えるような紅葉、真っ白な雪景色…。山々の色彩を鏡のように映し出す十和田湖には、四季折々の魅力が詰まっています。十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流の美しさも、人々の心を引きつけてやみません。一方、湖畔を開拓して暮らしてきた地元の人たちは、厳しい自然の中でさまざまな努力や工夫を重ね、山と湖の恵みをうけて生活を営んできました。湖が育む豊かな動植物と人々の暮らしを見つめます。

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元々、NHK青森放送局さんが平成28年(2016)に制作、青森県内では同年、全国ネットでは翌年、当時放映されていた「スタジオパークからこんにちは」という午後の情報番組の中で放映されました。

光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」が映ります。

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続いてNHK Eテレさん。 

にほんごであそぼ

2019年1月23日(水)  6時35分~6時45分  再放送 17:00~17:10 

2歳から小学校低学年くらいの子どもと親にご覧いただきたい番組です。日本語の豊かな表現に慣れ親しみ、楽しく遊びながら“日本語感覚”を身につけることができます。今回は、きっぱりと冬が来た。「冬が来た」高村光太郎、擬音アニメ/ぎゅうぎゅう、百人一首/君がため惜しからざりし命さへ…(藤原義孝)、おのまとペア/バスケットボール、花鹿亭/桂宮治、名文/祗園精舎、歌/ペチカ、パプリカ、ベベンの冬が来た

出演 美輪明宏 神田山陽 小錦八十吉 おおたか静流 うなりやベベン 白A 桂宮治 ほか

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今月9日に放映された回の再放送です。

子役タレントくんによる光太郎詩「冬が来た」(大正2年=1913)の朗読と、うなりやベベンさんの歌で「ベベンの冬が来た」が含まれています。

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以前にも書きましたが、うなりやベベンさん=浪曲師の国本武春さんは、平成27年(2015)に逝去されました。しかし、この番組では、国本さんの功績をたたえ、ご生前の映像を使い続けています。いい話です。

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それからこの番組では、このところ毎日、米津玄師さん作詞・作曲・編曲の「パプリカ」という歌が流れています。「2020応援ソング」だそうです(演奏は米津さんではありませんが)。


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米津さんといえば、昨年、ドラマ「アンナチュラル」のテーマ曲「Lemon」が大ヒット、大晦日の紅白歌合戦にも特別出演され、話題となりました。

この「Lemon」、ネット上で「光太郎の「レモン哀歌」(昭和14年=1939)からのインスパイアでは」という記述をたくさん見かけましたが、米津さんご自身がそうおっしゃっていなければこのブログではご紹介できないな、と思っておりました。

すると、実はご自身で、かなり早い時期に「レモン哀歌」に関する発言をなさっていました。

昨年3月のCDリリース前に、音楽チャート・Billboard(ビルボード)の日本公式サイト「Billboard JAPAN」さんに載ったインタビュー

--米津さんは文学もお好きだと思うんですけど、私はタイトルを見たときに梶井基次郎の『檸檬』が頭をよぎりました。
米津玄師:確かに「レモン」って文学的なニュアンスがあるとは思ってて。他にも高村光太郎の『智恵子抄』(「レモン哀歌」)とか。そういうものからレモンが無意識的に自分の頭の中にはあって、そこから出てきたっていう面はあるかもしれないです。

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もっと早く気づくべきでした。

遅ればせながら、CDを購入するつもりでおります。皆様もぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

東京の白昼は、天空とそれからべつたり低く積まれたガラクタで出来てゐる。ポオズを持たない自動車が青蟹のやうに歩いてゐる。芥のたまつた川口の三角洲。渾沌たるは終りなりや、始めなりや。

散文「街上に満ちる詩」より 昭和6年(1931) 光太郎49歳

「レモン哀歌」同様、「智恵子抄」に収められた「あどけない話」(昭和3年=1928)の、「智恵子は東京に空が無いといふ/ほんとの空が見たいといふ」などと呼応しているように感じます。