埼玉県から市民講座の情報です。手前味噌で恐縮ですが、当方、講師を仰せつかっております。

図書館講座「高田博厚、田口弘、高村光太郎 東松山に輝いたオリオンの三つ星」

期   日 : 2019年1月19日(土)
会   場 : 東松山市立図書館 埼玉県東松山市本町2-11-20
時   間 : 13:30~15:00
講   師 : 小山弘明 (高村光太郎連翹忌運営委員会代表)
料   金 : 無料
申 し 込 み : 直接または電話で市立図書館 0493-22-0324

東松山市とゆかりの深い三人の文学と芸術、人生について学びます。

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同市元教育長の故・田口弘氏は、戦時中から光太郎と交流があり、戦後には花巻郊外太田村に蟄居中の光太郎を2回ご訪問、さらに昭和26年(1951)から刊行が始まった中央公論社版『高村光太郎選集』編集のため、戦前から作成されていた光太郎に関するスクラップブックを、当会の祖・草野心平に貸与なさいました。そこで、昭和59年(1984)に、市内の新宿小学校さんに建てられた「正直親切」碑の建立に奔走されたり、平成28年(2016)には、光太郎から贈られた書や署名本、書簡などを同市に寄贈されたりなさいました。氏の没後、寄贈された資料は、市立図書館さんに「田口弘文庫 高村光太郎資料コーナー」が設置され、無料で公開されています。

さらに、やはり光太郎と交流のあった彫刻家・高田博厚とも親しくされ、光太郎胸像を含む高田の彫刻32点を配した同市の東武東上線高坂駅前から延びる「彫刻プロムナード」整備にも力を注がれました。そうしたご縁から、鎌倉にあった高田のアトリエの閉鎖に伴い、アトリエにあった彫刻その他も同市に寄贈されています。昨年には、それらを展示する企画展も開催されました。

というわけで、田口氏、高田博厚、そして光太郎、3人の交流と東松山との関わりについて、お話をさせていただきます。

お近くの方、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

高田君の彫刻の写真は中々見事である。まだ実物は見ないが、此だけでも見当がつく。今知らん顔をしてゐる人達も今に否応無しに此彫刻家を認めねばならない時が来るであらう。実力といふものは面白い。

散文「雑誌「大街道」の事」より 大正13年(1924) 光太郎42歳

「天才は天才を知る」と申しますが、まだ世間からほとんど注目されていなかった高田の彫刻を、光太郎はいち早く素晴らしいものとして認識していました。