昨日に引き続き、最近の新聞記事等から。
まずは12月4日(火)、『福島民友』さん。
【郡山】柔らかな肌触り特徴 丸栄ふとん、ガーゼタオルを発売
郡山市の丸栄ふとん店は11月30日、太さの異なる綿糸を6重に重ねて織り上げたガーゼを使ったガーゼタオル「やまももぼし」を発売した。同店の片田尚子さん(61)は「地元の誇りをぎゅっと詰めたふとん店発のガーゼタオルで『ふくしまプライド。』をアピールしたい」と話す。
創業100年の同店発ブランドとして一枚一枚丁寧に仕上げたガーゼタオルは柔らかな肌触りが特徴。洗濯すると生地の間に空気の層ができ、さらにふわふわになるという。ガーゼタオルには、安達太良山と磐梯山、吾妻山の稜線(りょうせん)と「ほんとの空」をイメージした星、モモをはじめとする県産果物の絵を施した。同市の今泉女子専門学校の学生のアイデアをデザインに取り入れた。
同店では、6重ガーゼを使ったハンカチやフェイスタオル、おでかけケット、バスタオルを販売している。問い合わせは同店(電話024・922・2250)へ。
こんなところにも「ほんとの空」なのですね。
丸栄ふとんさんのサイトを調べてみました。「やまももぼし」、大きく紹介されています。
続いて12月13日(木)、仙台に本社を置く『河北新報』さん。夕刊の一面コラムです。
河北抄 12/13
暖冬傾向かと思っていたら、冷え込みが急に厳しくなった。高村光太郎の詩にあるように今年も、きっぱりと冬が来た。仙台市街地から見える泉ケ岳の斜面に白い面積が増えているようだ。14日は泉区のスプリングバレー泉高原スキー場でスキー場開きが予定されており、愛好者にとっては少しでも早くゲレンデで滑りたくなる時季。歌人奥村晃作さん(82)が60代の頃に詠んだ代表歌に<一日中雪山に滑り疲れなしスキーは板に乗ってるだけで>がある。
スキーは板の上に乗って滑るだけなのに、一日中楽しめる。ごく当たり前のことを簡単に言い切ってしまうことで、スキーに限らずスポーツ競技の奥深さが浮き彫りになる。奥村さんが持ち味とする「ただごと歌」の真骨頂である。
フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが9日にカナダで終わり、年内の主要大会は21~24日の全日本選手権を残すだけとなったが、主役不在の感は否めない。競技の奥深さを体現し続ける羽生結弦選手のけがからの復帰が待たれる。
そのとおり、きっぱりと冬が来ました。自宅兼事務所のある、比較的温暖な千葉県でも、朝は車のウィンドウが凍るなど冷え込みが厳しくなってきました。
光太郎第二の故郷、花巻郊外旧太田村の高村光太郎記念館さんは、もう雪に覆われているそうです。
この寒さがこたえたらしいとのことで、明日、詳しくご紹介しますが、お近くにお住まいだった、戦後すぐこの地に暮らしていた光太郎をご存じの高橋愛子さんが、昨日、亡くなったそうです。取り急ぎご紹介いたします。
【折々のことば・光太郎】
親と子は実際講和の出来ない戦闘を続けなければならない。親が強ければ子を堕落させて所謂孝子に為てしまふ。子が強ければ鈴虫の様に親を喰ひ殺してしまふのだ。ああ、厭だ。
散文「出さずにしまった手紙の一束」より 明治43年(1910) 光太郎28歳
光太郎エッセイの中ではかなり有名なものの一つです。パリで本物の芸術の洗礼を受け、芸術後進国の日本とのあまりの差に戦慄し、そしてその頂点に自分の父親(高村光雲)が居る、という現実に苦悩する姿が語られています。同じ文章の少し後の方では、「僕は今に鈴虫の様な事をやるにきまつてゐる」と記しました。