埼玉から、光太郎と交流の深かった彫刻家・高田博厚の企画展示情報です。
高田博厚展2018
期 日 : 2018年10月25日(木曜日)~2018年11月18日(日曜日)会 場 : 東松山市総合会館1階多目的室 東松山市松葉町1-2-3
時 間 : 9:00~17:00
料 金 : 無料
高坂駅西口の「高坂彫刻プロムナード」を彩る様々な彫刻の作者である高田博厚の企画展を開催します。
この企画展で展示する作品の多くは、高田博厚のご遺族の方から寄贈いただいた品です。高田博厚のご遺族より寄贈いただいた彫刻作品のほか、デッサンや絵画、フランスから持ち帰った書籍等を展示します。
この企画展で展示する作品の多くは、高田博厚のご遺族の方から寄贈いただいた品です。高田博厚のご遺族より寄贈いただいた彫刻作品のほか、デッサンや絵画、フランスから持ち帰った書籍等を展示します。
彫刻作品
〇アラン〇マハトマ・ガンジー〇マルセル・マルチネ 〇ロマン・ロラン 〇ジョルジュルオー〇川端康成 〇中原中也 など
デッサン
〇アラン〇マハトマ・ガンジー〇ロマン・ロラン 〇ジャン・コクトー 〇ジョルジュ・ルオーなど
書籍等
アラン『芸術論』
他に高田博厚と著名人との往復書簡の写しなど
その他
高田博厚と交流のあった高村光太郎や田口弘についての展示や、高田博厚のフランス時代のアトリエを引き継いだ野見山暁治氏の展示なども行います。
関連行事 特別講演会 野見山暁治/堀江敏幸
日時 2018年11月11日(日)13:00~15:00 会場 東松山市総合会館4階多目的ホール
「高田博厚展 2018」の開催に伴い、1957年に高田のパリ郊外のアトリエを受け継いだ洋画家・野見山暁治氏と、小説家でフランス文学者の堀江敏幸氏の対談を行います。国内外の著名な思想家や芸術家から厚い信頼を得た彫刻家、高田博厚とはどんな人物だったのか、その人柄や生前のエピソードをぜひお聞き下さい。
過日、光太郎の縁者の山端氏が経営なさっている北鎌倉の笛ギャラリーさんで開催中の「回想 高村光太郎 尾崎喜八 詩と友情 その七」を拝見に伺いましたところ、光太郎から高田に贈られた書き下ろし評伝『ロダン』(昭和2年=1927)が展示されていました。たまたま山端氏が古書店から入手されたとのことでした。
で、「こんなものが展示されていますよ」ということを、東松山市の担当者の方にお教えしたところ、非常に興味を持たれ、北鎌倉まで行かれて借用、展示されるとのことです。
高田は昭和6年(1931)に渡仏しましたが、それ以前に持っていたほとんどの品々は散逸してしまったらしく、これもその一つです。
他にも光太郎関連のものが展示されるようで、当方、関連行事の講演の日に拝見に行って参ります。ちなみに講演の講師のお一人、芥川賞作家でもあられる堀江敏幸氏は、角田光代さんとのご共著『私的読食録』(平成27年=2015)の中で、光太郎詩集にも触れて下さっています。
皆様もぜひどうぞ。
【折々のことば・光太郎】
元来、人はアクの強い四十代前後の中年には、よい顔は少ないとされているものである。しかし、恋愛に耽る頃の青年時代は皆美しいと言われ、また、年老いてからはどことなく風格が出てくるものだともいわれている。
談話筆記「志賀さんの顔」より 昭和30年(1955) 光太郎73歳
「志賀さん」は、光太郎と同年齢の志賀直哉。その風貌について、同じ談話では「志賀さんは稀に見る中年の男の美をたたえた人であつた」としています。
しかし現今は、年老いてからもアクの抜けない、否、いっそう毒々しくなる妖怪のような顔が、特に永田町界隈に多く見受けられますね(笑)。
光太郎以上に肖像彫刻を多く手がけた高田博厚は、どういう意見だったでしょうか。