9月22日(土)に開幕した、当会の祖・草野心平にスポットを当てる山梨県立県立文学館さんの企画展「歿後30年 草野心平展 ケルルン クックの詩人、富士をうたう。」。NHKさんのローカルニュースで取り上げられました。
詩人草野心平 没後30年企画展
昭和を代表する詩人で富士山をテーマにした作品も数多く残した草野心平の企画展が、21日から甲府市の県立文学館で始まりました。 福島県出身の草野心平は、山梨県でも創作活動を行った昭和を代表する詩人で、企画展はことし没後30年となるのにあわせて開かれ会場には、直筆の詩や絵画などおよそ250点が展示されています。
このうち「三百の龍よ」という詩の墨書では「マグマよ富士を破れ」と草野心平が愛し、書き続けてきた富士山の詩が力強く描かれています。
また、依頼を受けて作詞を手がけた甲府南高校の校歌は「夏は炎熱、冬寒く」と甲府の自然を表現しています。
このほか、詩だけでなく絵画の題材にも富士山が選ばれ昭和43年に描かれた「空海富士」は真っ青な空のなかに雪をかぶった富士山の姿を描いています。
県立文学館の伊藤夏穂学芸員は、「山梨にもゆかりがある草野心平の作品、特に富士山をテーマにした独自の表現を体験してほしい」と話しています。
この「草野心平展」は、11月25日まで甲府市の県立文学館で開かれています。
このうち「三百の龍よ」という詩の墨書では「マグマよ富士を破れ」と草野心平が愛し、書き続けてきた富士山の詩が力強く描かれています。
また、依頼を受けて作詞を手がけた甲府南高校の校歌は「夏は炎熱、冬寒く」と甲府の自然を表現しています。
このほか、詩だけでなく絵画の題材にも富士山が選ばれ昭和43年に描かれた「空海富士」は真っ青な空のなかに雪をかぶった富士山の姿を描いています。
県立文学館の伊藤夏穂学芸員は、「山梨にもゆかりがある草野心平の作品、特に富士山をテーマにした独自の表現を体験してほしい」と話しています。
この「草野心平展」は、11月25日まで甲府市の県立文学館で開かれています。
光太郎が題字を揮毫した詩集『富士山』(昭和18年=1943)。
心平作詞の甲府南高校さん校歌。普通、校歌に入れないような「夏は炎熱 冬寒く」といったフレーズも。如何にも心平らしいところです。
チラシやポスターにも使われている心平の描いた絵。
9月30日(日)、ギャラリートークを担当される伊藤学芸員。
当方も写っていました(笑)。
同時開催的に、1階の閲覧室では覆刻資料を中心とした「草野心平の世界」も行われています。
ところで、昨夜はNHK Eテレさんで「福島をずっと見ているTV vol.74 復興からその先へ~川内村の夏~」が放映され、川内村名誉村民であった心平にも触れられました。
村に戻って、心平の住まいだった天山文庫で働いていらっしゃる志賀風夏さんの紹介。
志賀さんには夢があるそうで……
なるほど。ぜひ実現させていただきたいものです。
さらに、村の盆踊り大会的なイベントにも密着。番組ナビゲーター役で、川内村ご出身のミュージシャン・渡辺俊美さんが、オリジナル曲の「予定」をご披露。天山文庫が謳われています。
再放送が、やはりNHK Eテレさんで9月29日(土)、午後1時からあります。ぜひご覧下さい。
併せて山梨県立文学館さんの企画展「歿後30年 草野心平展 ケルルン クックの詩人、富士をうたう。」もよろしくお願い申し上げます。
【折々のことば・光太郎】
彼の詩篇は彼の本体から迸出する千のエマナチヨンの一に過ぎない。彼こそ、僅かにポエムを書く故にポエトである類の詩人ではない。そして斯る人種こそ、われわれは長い間日本から生れる事を望んでゐたのである。
散文「宮澤賢治に就いて」より 昭和9年(1934) 光太郎52歳
心平と共に編集にあたり、さらに装幀、題字も手がけた、文圃堂書店版『宮澤賢治全集』内容見本に載った文章の一節です。
「エマナチヨン」は「エマネーション(emanation)」。放射性希ガス元素の総称です。
「僅かにポエムを書く故にポエトである類の詩人ではない」。なるほど賢治然り、光太郎然り、そして心平然りですね。