山梨県から、当会の祖・草野心平をメインとする企画展の情報です。 

歿後30年 草野心平展 ケルルン クックの詩人、富士をうたう。

期 日  : 平成30年9月22日(土)~11月25日(日)
場 所  : 
山梨県立文学館 山梨県甲府市貢川1丁目5番35号
時 間  : 9:00~17:00
料 金  : 一般 600円(480円) 大学生 400円(320円)( )内20名以上の団体 
休館日     : 月曜日(9/24、10/8開館)  9/25 10/9

 「春のうた」をはじめとする蛙の詩で知られる草野心平。中国・嶺南(れいなん)大学留学の頃より本格的に詩作を始め、その起伏に富んだ人生の中で個性的な詩を多く生み出しました。 心平を魅了し、創作の重要なテーマの一つとなったのが富士山です。数々の詩にうたい、書や絵画でも富士の魅力をダイナミックに表現しました。本展では、富士山来訪のエピソードや本展では、富士山来訪の エピソードや、山梨県立甲府南高等学校の校歌作詞など、山梨との関わりについても紹介。原稿、書、絵画などの資料を通じて、草野心平の生涯と生命力溢れる詩の世界をご覧ください。

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関連行事

講座「草野心平と富士山―展示のみどころ―」 
日時 9月30日(土) 13:30~14:40 
講師:伊藤夏穂(当館学芸員) 会場:研修室  定員:150名

島田雅彦講演会「牧歌への回帰」 
日時 10月21日(日) 13:30~15:00 
講師:島田雅彦氏(小説家) 会場:講堂   定員:500名

蜂飼耳講演会「草野心平、詩の理想を求めて」 
日時 10月28日(日) 13:30~15:00 
講師:蜂飼耳(詩人・作家) 会場:研修室  定員:150名

阿毛久芳講演会 「宮沢賢治、高村光太郎、そして草野心平―コスモス、世界共通意識と孤絶意識にかかわって―」 
日時 11月10日(土) 13:30~15:00 
講師:阿毛久芳氏(都留文科大学名誉教授) 会場:研修室 定員:150名

すべて参加費無料。要申し込み。


今日現在、館のサイトに詳細情報が出ていない000ので(かなり前に一度出たのですが、なぜか削除されています)。詳細が不明な点が多いのですが、チラシによれば館蔵のもの以外に、いわき市立草野心平記念文学館さん、塩尻市立古田晁記念室さんなどの所蔵品が並ぶようです。そういえば、古田晁記念室さん、心平関連の展示もけっこうあったと思い出しました。

光太郎関連が展示されるかどうか不明ですが、昭和18年(1943)に刊行された心平詩集『富士山』は、光太郎が題字を揮毫しており、並ぶのではないかと思っております。

9/22追記 館のサイトで同展の詳細、復活しました。光太郎関連展示物も予想以上にたくさん出ていました。詳しくは9/22の記事をご参照下さい。 

また、関連行事のうち、都留文科大学名誉教授・阿毛久芳氏の講演会では、光太郎にも触れて下さるようです。

展示の会期は今週の土曜からですが、前日の金曜日に開会式及びレセプションということで、案内を頂きました。当方、まずそちらに行って参ります。

皆様も是非足をお運び下さい。


【折々のことば・光太郎】

方向は人を救ふ。その方向の如何を問はず、方向を持つ事は既に何かである。まして自己の心情の表白に能く形を与へ得る疎通の道を知つた時、窮まれる者がその方向を一つの手がかりとするに不思議はない。

散文「ヹルハアラン」より 昭和8年(1933) 光太郎51歳

光太郎が、詩集『天上の炎』、『明るい時』、『午後の時』などを翻訳したベルギーの詩人、エミール・ヴェルハーレンの評伝から。

「天才は天才を知る」といいますが、光太郎は、ヴェルハーレンや、アメリカのホイットマンなどに、理想的な詩人としての魂を見いだしていました。そして、年少の友人・心平にも。