現在、花巻高村光太郎記念館さんで開催中の企画展「光太郎と花巻電鉄」。以前にもご紹介しましたが、ジオラマを造られた品川ご在住の石井彰英氏が、ご自身でジオラマの細部を撮影され、お仲間の皆さんと音楽やナレーションを入れた「高村光太郎ジオラマDVD」が完成しました。

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花巻高村光太郎記念館さんで、定価1,000円での販売中。

ナレーションとテロップの原稿を当方が執筆いたしまして、そうした関係でスタッフに名を連ねさせていただき、現物を50枚下さいまして、愛車に積んで持って帰りました。

オープニング。

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バックに横笛の達人、花巻高村光太郎記念会・髙橋事務局長の演奏。

光太郎が戦後の7年間を暮らした山小屋(高村山荘)の映像、最初は当時の古写真だったものが、ジオラマの映像に切り替わり、いつのまにか光太郎も登場。

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その後、ここにたどり着くまでの光太郎、そして智恵子の紹介を兼ね、花巻以外の各地の紹介。

南品川・ゼームス坂病院。智恵子終焉の地です。石井氏が以前に作られたもので、これがご縁で花巻高村光太郎記念館さんに氏をご紹介しました。

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福島二本松、智恵子の生家。

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東京千駄木の光太郎アトリエ。

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安達太良山。バックに「あどけない話」(昭和3年=1928)の朗読。

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そして、花巻。

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光太郎の足跡が残っている場所を主にしていただきました。

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もちろん、花巻電鉄の車両も走り回っています。

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それから、光太郎が疲れを癒した郊外の温泉地の数々。

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そして、旧太田村。光太郎の山小屋や、近くの山口小学校など。

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石井氏曰く「牧歌的」だそうですが、人々の息づかいまで聞こえてきそうです。

本編のあとには、エンドロールを兼ねて、「制作日誌」。

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ロケハンの際の画像もふんだんに使われ、現在も残る建造物がどうジオラマになったかという対比がされ、面白い工夫です。

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花巻高村光太郎記念館さんで、定価1,000円での販売中。ご入用の方は、お問い合わせ下さい。

それから、9月9日(日)、神奈川県鎌倉市で、上映会が催されるそうです。石井氏が以前に作られた、北鎌倉のジオラマを撮影されたものも同時上映とのこと。当方もお邪魔して参ります。ご興味のある方、リンクからお問い合わせ下さい。


【折々のことば・光太郎】

われわれはもう一度新しい意味の素朴を発見して更に詩の樹液を更新したい。ことに日本語といふ素朴の性質を十分に新しい面から究明して、未知のしかも身近な美を此の世に生かしたい。

散文「雑誌『新女苑』応募詩選評」より 昭和15年(1940) 光太郎58歳

「未知のしかも身近な美」というのがいいですね。美は到るところにあると考えていた光太郎ならではの言です。