うっかりご紹介するのを失念していまして、始まってしまっています。 
会 場 : いわき市立草野心平記念文学館  福島県いわき市小川町高萩字下タ道1番地の39
時 間 : 9時~17時(入館16時30分まで)
       7、8月の土曜日は9時~20時(入館19時30分まで)
料 金 : 一般 430円(340円)/高・高専・大生 320円(250円)/
      小・中生 160円(120円) ( )内は20名以上団体割引料金
休館日 : 月曜日 ただし7/16(月)は開館、7/17(火)が休館
      8/13(月)臨時開館

詩人・童話作家の宮沢賢治(1896~1933)による「雨ニモマケズ」は、東日本大震災後、あらためて世界に発信されました。無力の自覚にたって他者を思いやり、助け合う精神が再認識され、彼の作品があらためて注目されています。
本展では、1924年からの10年間、賢治の宇宙と心平の天が重なりあった生前交友に光をあてながら、心平が広めた賢治世界の魅力を紹介します。

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関連行事

講演と朗読コンサート 「雨ニモマケズ」
 7月 29日㈰ 14時 ~15時 30分 
 講演 宮澤和樹  ㈱林風舎 代表取締役 宮澤賢治親族 
 朗読 宮澤やよい「宮澤賢治所有のヴァイオリン」を演奏 宮澤香帆

講演会 賢治と心平 ̶「世界的だなどといふことは……」̶
 7月 8日㈰ 14時 ~15時 30分 
 栗原 敦 (実践女子大学名誉教授)

対 談 「賢治と心平の対話」   
 7月 15日㈰ 14時 ~15時 30分
 牛崎敏哉(宮沢賢治記念館学芸員) 小野 浩(当館専門学芸員)

作品ガイド 賢治ファンタジーの時空ツアー  
 7月 22日㈰ 14時 ~15時 30分
 安斉重夫(彫刻家 イーハトーブ奨励賞2011年受賞)

いずれも会場は文学館小講堂で、聴講、鑑賞無料、先着150名、お申し込み不要です。


地元紙『福島民友』さんの報道から。 

宮沢賢治直筆の手帳や資料、いわきで展示 草野心平との縁示す

 いわき市の草野心平記念文学館企画展「宮沢賢治展―賢治の宇宙心平の天」は7日、同館で開幕した。全国で今年初出展となる「雨ニモマケズ」の一節が記された直筆の手帳など、貴重な資料が展示されている。8月26日まで。
 同館20周年記念事業の一環。賢治が死の前日に記した資料「絶筆二首」や、本県ゆかりの詩人草野心平、高村光太郎との縁を示す資料や水彩画など約120点を展示している。会場には、同市在住の鉄の彫刻家安斉重夫さんが賢治の童話の世界をテーマに手掛けた作品も並ぶ。
 初日には、企画展に協力した賢治の実弟宮沢清六さんの孫和樹さんも訪れ、来館者に「草野心平がいなければ高村光太郎との出会いもなく、賢治の作品が世の中に認められるきっかけも生まれなかった」と説明した。
 開館時間は午前9時~午後5時(土曜は同8時)。休館日は毎週月曜と7月17日(同16日は開館)。観覧料は一般430円、高校・高専・大学生320円、小・中学生160円。会期中は講演会や対談も開催する。問い合わせは同館(電話0246・83・0005)へ。


当初は、心平、賢治、光太郎、そして黄瀛の、4人の詩人の交流といった企画展にする予定だったらしいのですが、光太郎と黄瀛は脱落(笑)。まぁ、手を広げすぎずに心平と賢治に絞ったということでしょうか。

それでも、光太郎が揮毫し、花巻に建つ「雨ニモマケズ」詩碑碑文の書が展示されますし、他にも光太郎に関わる展示物がありそうです。

当方、来週末に行って参ります。皆様も是非どうぞ。


【折々のことば・光太郎】

外山卯三郎先生の厳格な監督だけあつて、企画そのものの秀抜さに加へて印刷の立派なことも、在来のものの比ではありません。児童美意識の助長に絶好の教材であると思ひ、喜んで此を世に推せんする次第です。

散文「教材社「児童の図画工作」推薦文」より
 昭和27年(1952) 光太郎70歳

外山卯三郎(とやまうさぶろう)は、詩人・美術評論家です。

気になったのは「助長」の語。早く育てたいあまり、田の苗を指で引っ張って結局は枯らせてしまったという中国の故事から、マイナスの意味での使い道しかないとばかり思っていました。そこで、「言葉に厳格な光太郎にしては、間違った使い方をしているな」と思いましたが、よくよく調べてみると、「助長」にはポジティブな意味で生育を助けるという意味もちゃんとありました。勉強になりました(笑)。