今年2月に都内で公演があった演劇が、西日本へ巡回します。 

ひとり芝居プロジェクト新作公演 立本夏山 智恵子抄

尼崎公演
 期 日  : 2018年6月26 (火)
 時 間 : 19:00~20:00
 会 場 : 兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアター 兵庫県尼崎市南塚口町3-17-8
 料 金 : 前売り:2,000円 /  当日:2,500
 申 込 : 市川 080-4164-4150 mail@kazan-office.com

 期 日  : 2018年6月28 (木)
 時 間 : 19:00~20:00
 会 場 : シアターねこ 愛媛県松山市緑町1-2-1
 料 金 : 前売り:2,000円 /  当日:2,500
 申 込 : mail@kazan-office.com
 備 考 : 6月27日(水)19:30~ プレトーク&パフォーマンス開催

 期 日  : 2018年6月30 (土)/7月1日(日)
 時 間 : 6/30 19:00~20:00   7/1 14:00~15:00 19:00~20:00
 会 場 : ミニシアター蛸蔵 高知県高知市南金田28
 料 金 : 前売り:1,500円 /  当日:2,000
 申    込 : mail@kazan-office.com
 備    考 : KOCHI演劇祭参加

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話題作「智恵子抄」が早くも兵庫尼崎、愛媛松山、高知の3都市で続演される。

夏山は2014年にArt Chiyodaで行われた千代田芸術祭で太宰治の小説「駆込み訴え」を題材にした一人芝居で伊藤千枝賞を受賞するなど、文学を扱った一人芝居も多数手がけてきた。

高村光太郎の「智恵子抄」は光太郎が智恵子に出会って恋に落ちてから、同棲、結婚。闘病、死別、そしてその後、約30年にわたって書いた智恵子についての詩をまとめた詩篇である。

光太郎は彫刻家、智恵子は画家、芸術を志す者同士のお互いを求め合う、愛を越えた絆。俳優の動きを際だたせるシンプルな舞台装置、陰影に富んだ照明、洗練された舞台空間で、濃密かつ重層的に繰り広げられる言葉。

光太郎の情熱的な愛の言葉の濁流に立木夏山がどう挑んでいくのか、見どころです。


お近くの方々、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

 Shûkyôga to iwareru mono wa, mukashi kara dossari atta ga, kindai ni okeru hontô no imi no shûkyôga to iu beki mono wa Millet no “Angelus” de aru. Kore wa Shûkyôjô no gishiki ni tsukau Christ ya Maria nado no e no yô ni tada katachi dake no Shûkyôga to wa chigau. Honrai geijutsu wa mina Shûkyôteki de aru ga, kindai ni oite Millet no e hodo Shûkyôteki na mono wa sukunai.

散文「“Angelus”」より 大正5年(1916) 光太郎34歳

雑誌『ローマ字』に寄せた文000章ですので、全篇ローマ字表記です。ローマ字の普及運動を展開していたこの雑誌に共鳴した光太郎、たびたび寄稿しています。上記は書き下ろしですが、詩の旧作をローマ字にしたものなども掲載されています。印刷は福音印刷。村岡花子の義父・村岡平吉が社主でした。

上記を書き下すと、以下の通り。

宗教画といはれるものは、昔からどつさりあつたが、近代における本当の意味の宗教画といふべきものはミレーの「晩鐘」である。こらは宗教上の儀式に使ふキリストやマリアなどの絵のやうにただ形だけの宗教画とは違ふ。本来芸術は皆宗教的であるが、近代においてミレーの絵ほど宗教的なものは少ない。

この後、ミレーの簡略な、しかし的を得た評伝が続きます。

「晩鐘」は、1857年頃(日本では安政年間)の作です。

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