昨日は、福島県南相馬市をメイン会場に、天皇皇后両陛下をお迎えし「第69回全国植樹祭ふくしま2018 育てよう希望の森をいのちの森を」が開催されました。

式典内のメインアトラクションが、県内の高校生達による光太郎と智恵子をモチーフにしたパフォーマンスということで、何とか拝見しようと思い、メイン会場には入れませんので、智恵子の故郷・二本松に隣接する安達太良山麓の大玉村にあるサテライト会場・ふくしま県民の森 フォレストパークあだたらさんに行って参りました。



LIVE中継が行われる式典は午後からですが、駐車スペースが限られているというので、早めに出て、受け付け開始の10時前に到着しました。
こちらがサテライト会場。大型液晶スクリーン搭載の特殊車両が入っており、これでメイン会場から式典の模様が中継されます。


着いた頃は大丈夫でしたが、やがて雨。それでも多くの方が集まり、にぎわいました。




係員の方が10時から受け付け、と言っていたのですが、9時30分過ぎには受付が始まりました。始まっているのに気づかずあやうく先着順にもらえる大玉村産コシヒカリ300㌘をもらいはぐれるところでした(笑)。

さらに受付では、植樹祭を特集した前日の『福島民友』さんの別刷りを下さいました。

出演者等の紹介も載っていました。メインアトラクションに出場の高校生諸君。学校ごとに集合写真が掲載されていました。

光太郎役は福島東高校さんの生徒さん、智恵子役は福島東稜高校さんの生徒さんでした。


ちなみに両陛下の介添えなどを行う「緑の少年団」の中には、川内村の子供達も。

午後1時35分から、大型スクリーンで、事前に制作されていたビデオ「プロローグ 心から感謝を込めて」の上映。福島県の紹介などでした。歴史上の福島出身者の紹介の中で、智恵子も取り上げて下さいました。


2時20分から式典の中継。


内堀雅雄福島県知事の挨拶、両陛下の記念植樹。
そして、メインアトラクション。


最初に、全体の梗概的なナレーション。曰く、「智恵子は福島にあるのは「ほんとの空」だと言った。私もそう思う。光太郎は「僕たちの前に道は出来る」と言った。私達もそう思う。何があっても、誰が何て言っても、この大地に立って、この風を感じて、私達は生きていくことを決めたのです。この空が「ほんとうの空」であることを信じて。」
「あれが阿多多良山/あの光るのが阿武隈川」という「樹下の二人」(大正12年=1923)や、「あどけない話」(昭和3年=1928)の「智恵子は東京に空が無いといふ、/ほんとの空が見たいといふ。」という一節が使われ、福島の空の美しさが語られます。



しかし、不穏な効果音と共に、「2011年3月11日、14寺46分」、「大地は割れて、青空は裂けて」「人の温度の消えた街、彼等のいないふるさとの空」……。

智恵子曰く「嫌だ、こんなの嫌だ、「ほんとの空」を取り戻したいの!」


すると、倒れ込んだりしていた大地や樹木の精たちが再び起き上がり、歌い出します。「小さな希望の緑、育て、育て、大きな大きな命の木へと。育て、育て、大きく育て、ほんとの空へ」「私達は希望の木の種を植える。命の木の種を植える」。


原発問題には特別な関心を寄せられてきた両陛下のお心にも、しっかりとこのメッセージは届いたのではないでしょうか。


原発政策を未だに推進している与党の閣僚や議員も多数出席していましたが、こうした内容の上演を許した関係者の英断に敬意を表します。
昨日は、米朝首脳会談関連や残虐な事件の報道、台風関連の災害情報等もあり、テレビのニュースでは植樹祭がらみは短い扱いで残念でした。しかたがないとは思いますが……。

メインアトラクションはNNN系さんで遠景が写りましたが、全国ネットではそれ以外は無かったようです。

しかし、関連報道として、両陛下が帰還困難区域に入られたとのニュースもあり、それはありがたく感じました。

これからも福島の皆さんが、「この空が「ほんとうの空」であることを信じて」。「何があっても、誰が何て言っても、この大地に立って、この風を感じて」力強く生きていっていただきたいと思いました。
【折々のことば・光太郎】
東洋の芸術に惹きよせられた彼の若い悩みのある心持ちは、さながらの詩である。ほんとに芸術を生命とするかういふ青年もあるといふことを私は紹介したい。
散文「日本の芸術を慕ふ英国青年」より 明治44年(1911) 光太郎29歳
「彼」は、明治40年(1907)、英国留学中に知り合ったバーナード・リーチです。
真摯に生きる青年の悩みや夢は、まさに「さながらの詩」だと、昨日の植樹祭を通して感じました。