光太郎と関わった人物に関わるテレビ放映情報です。 

びじゅチューン!「ランチは地獄の門の奥に」

NHK Eテレ
 2018年6月9日(土) 16:05~16:10 / 6月11日(月)  5:55~6:00/24:50~24:55
世界の有名な美術作品をユニークに解釈、うたとアニメーション(by井上涼)で贈る「びじゅチューン!」。今回はロダンの彫刻『地獄の門』が発想の源。門に群がる人々は、悲しそうだったり苦しそうだったり…何があったのかな?…お昼ごはんが買えなかったのかな?…と想像をふくらませた井上。『地獄の門』の扉の向こうにあるスーパーに群がる群像劇を、作品のテーマになったダンテの言葉もおりこみながら曲にした。

出演 井上涼   声 ジョリー・ラジャーズ

古今東西の美術作品をおちょくった、もとい、トリビュートしたオリジナルソングを、脱力系のアニメーションに載せて送る「びじゅチューン」。観ようと思って観たことはほとんどありませんが、流れているとついつい引きこまれ、そのたび腹を抱えてしまいます。

ロダンの「地獄の門」をおちょくった、もとい、トリビュートした本作は、平成27年(2015)に初回放映。

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門に散りばめられた彫刻群の数々に、思わず笑ってしまいました。

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左上から、「考える人」、「三つの影」、「接吻」、「去りゆく愛」、「ウゴリーノ」、「オルフェウスとマイナスたち」。すべて正解できたら、あなたも立派なロダンフリークです(笑)。常に画面右下にいるロダン先生も喜ぶでしょう(笑)。日本で最初のロダンフリーク・光太郎がこれを見てどういう感想を持つか、興味深いところですが(笑)。


もう一つ、ロダンがらみでやはりNHK Eテレさんの短編アニメーション。 

ヨーコさんの“言葉” 第26話「神の手」

NHK Eテレ 2018年6月12日(火) 22時45分~22時50分

絵本の読み聞かせスタイルで絵本作家・佐野洋子さんのメッセージを伝えます。なにごとも感じたまま、飾らず、へつらわず、真正面から捉えるたたずまい。 「ヨーコさん」の胸がすくような言葉で、元気と勇気がわいてくる5分間です。

「多分ロダンもモーツァルトも特別な『手』を持っていたにちがいない。才能も努力も超えたものが、その手を通してだけ特別な力として流れ出たにちがいないと思います。凡人は人並みになるためにわずかな才能を努力して生きてゆくように、神は人を作ったにちがいない。たまにある魔法の手は神様の間違いなのだと思います」。元気と勇気がわいてくる5分間です。

文・佐野洋子  絵・北村裕花  語り・上村典子

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ヨーコさんの“言葉”」、伝説的とも言える絵本「100万回生きたねこ」(昭和52年=1977)の作者にして、平成22年(2010)に亡くなった佐野洋子さんの文章を元にした短編アニメーションです。

こちらも再放送で、初回放映は平成28年(2016)でした。ミシンでの裁縫は苦手だけれど、別にきちんと習ったわけでもない生け花にすごい才能も持つ友人、別の友人は実業家として成功しつつ、料理の腕はまるで駄目、さらに別の友人は、佐野さんが体調を崩した際に肩に手を置いてくれ、それで佐野さんは劇的に癒され……そしてロダンなど、時々「神の手」を持つ人物も現れる……。「手」の持つ不思議な一面に関するお話です。


もう1件。キーワード「与謝野晶子」でヒットしています。 

浅草お茶の間寄席

チバテレ 2018年6月10日(日) 18時05分~19時00分

誰もが知っている師匠から人気の若手芸人まで多数登場。浅草演芸ホールから大爆笑の高座をお届けします。浅草のグルメ情報も必見です。

【内容】 神田京子 「炎の歌人 与謝野晶子」、新山ひでや・やすこ 、宮田章司

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チバテレさんでの放映なので、千葉県内と隣接県の一部でのみ視聴可能です。調べてみましたところ、とちぎテレビさん、神奈川のtvkさん、三重テレビさんでも同じ番組の放映があるようですが、それぞれ放映時期がずれているようで、直近の放映では違う内容になっていました。

講談師の神田京子さんによる「炎の歌人 与謝野晶子」が演目に入っています。神田さん、あちこちでこれを上演されているようです。

もともと講談は、軍記物や政談などを扱うジャンルですので、歴史上の偉人の生涯などでも新作が作られています。同じ神田一門の神田紫さんという方が、10年ほど前に「智恵子・光太郎」を演じられ、智恵子の故郷・二本松でも高座がありました。


こうした二次創作も、大事なアプローチと思います。ぜひ御覧下さい。


【折々のことば・光太郎】

彫刻家ロダンの素描が、従来の手法を破つて、所謂ロダン流の縦横自在な、流氷の波紋のやうな線によつて、生きた人物の生命を描き出した事は余り知れすぎてゐる。

散文「ベローヌ(ドライポイント)」より 昭和5年(1930) 光太郎48歳

文章自体は、素描ではなく版画に関するものです。ロダンはドライポイントによる版画も遺しています。

「流氷の波紋のやうな線」という表現が、いいですね。