過日の第62回連翹忌で、ご案内を頂きました。
『智恵子抄』に魅せられて そして~今~ 坂本富江個展
期 日 : 2018年4月18日(水)~24日(火)会 場 : ヒルトピアアートスクエア 新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1F
時 間 : 10:00~19:00 初日 13:00~ 最終日 ~15時
料 金 : 無料
自著本『スケッチで訪ねる『智恵子抄』の旅』(牧歌舎刊行)の原画や手作り紙芝居なども展示いたします。ご高覧いただければ幸いです。
明治末、油絵画家を目指した智恵子が学んだ太平洋画会の後身である太平洋美術会に所属されている、坂本富江さんの個展です。
坂本さん、同会の展覧会に智恵子の故郷・福島二本松の風景を描いた作品を出品なさったり、高村光太郎研究会にも加入なさっていたり、書籍『スケッチで訪ねる『智恵子抄』の旅 高村智恵子52年間の足跡』を刊行なさったり、光太郎智恵子それぞれの母校、荒川区立第一日暮里小学校さん、二本松市立油井小学校さんに招かれたりと、多方面でご活躍中です。
また、4月19日(木)には、曹洞宗山梨県寺族会さん主催の講演会でご講演をなさるそうです。演題は「「人生はいつも始発駅 ――高村智恵子と私 三足のワラジが教えてくれたこと――」、会場は石和温泉のホテル古柏園さん。一般公開ではなく、寺族会の方々対象だそうで、坂本さん、韮崎のご出身ですので、そうした関係もあるのでしょう。当方、お手伝いを頼まれておりまして、行って参ります。
個展、ぜひ足をお運びください。
【折々のことば・光太郎】
私自身は芸術上の流風から言へば、かなり頑固な狩猟時代以来の、然し近代理智解剖の洗礼を受けた現実派(リアリズム)の道を行きつつあるものであり、其中に包蔵する種々の矛盾した因子の追究を極める事によつて其れを乗り超える――或は見方によつては此道を所謂揚棄するに至る事の予感と或る純粋形律への郷愁とを持つ者であり、又製作上の態度から言へば、飽くまで技術尊重、プラスチツク本位であり、又作家としての風懐から言へば悪趣味の美を(――此れも亦立派な美の領域なのだが――)断じて許すまいとするものであり、生活意識其他は今言ふ必要もない。
散文「上野の彫刻鑑賞」より 昭和4年(1929) 光太郎47歳
造型作家としての自らの客観的観察、もしくは定義です。