文京区千駄木の、旧安田楠雄邸。大正8年(1919)の建築で、関東大震災後、旧安田財閥の安田善四郎が買い取り、平成7年(1995)まで安田家の所有でした。現在は公益財団法人日本ナショナルトラストさんによって管理されており、一般公開や企画展示などに活用されています。
その安田邸から路地を一本はさんで北隣が、光太郎の実家である旧駒込林町155番地。光太郎の父・光雲が終の棲家とし、家督相続を放棄した光太郎に代わって、鋳金の人間国宝となった実弟の豊周が受け継ぎました。その後、豊周子息の写真家だった故・規氏、そして今は豊周令孫でやはり写真家の達氏がお住まいです。明治44年(1911)暮れ、光太郎と智恵子が初めて出会ったのも、ここでした。
そんな関係で、旧安田邸では、「となりの髙村さん」展の第1弾を平成21年(2009)に開催しました。その頃ご存命だった規氏の写真などが展示されたそうです(当方、そちらには行けませんでした)。
昨秋には、「となりの髙村さん展第2弾 写真で見る昭和の千駄木界隈 髙村規写真展」が開催されまして、当方も拝見して参りました。
そして今月、その補遺展および光太郎実家の一般公開が行われます。
となりの髙村さん展第2弾補遺「千駄木5-20-6」高村豊周邸写真展
期 日 : 2018年4月18日(水)・21日(土) 25日(水)・28日(土)
会 場 : 旧安田楠雄邸庭園
東京都文京区千駄木5-20-18
時 間 : 10:30~16:00
料 金 : 一般500円、中高生200円、
小学生以下無料(保護者同伴必須)
昨年11月に開催した「となりの髙村さん展第2弾」。その補遺(ほい)として、旧安田邸お隣の高村豊周(とよちか)邸の写真展と見学会を開催します。
高村光雲の三男で、高村光太郎の弟の高村豊周氏は、鋳金家で人間国宝。
また、高村邸は昭和34年築の数寄屋建築で、国の登録有形文化財に登録されています。
ぜひこの機会に足をお運びください!
*髙村邸は、老朽化のため本年解体の予定です。
高村光雲の三男で、高村光太郎の弟の高村豊周氏は、鋳金家で人間国宝。
また、高村邸は昭和34年築の数寄屋建築で、国の登録有形文化財に登録されています。
ぜひこの機会に足をお運びください!
*髙村邸は、老朽化のため本年解体の予定です。
高村邸見学会:1回目13:00~、2回目14:30~
*28日(土)を除く
*28日(土)を除く
*旧安田楠雄邸庭園見学者対象 各回20名
園路特別開放: *21日(土)、28日(土)のみ
当方、高村邸は何度かお邪魔し、智恵子の紙絵の現物を手にとって拝見したりしましたが、いつも規氏、達氏の写真スタジオでした。この機会にお邪魔させていただこうと思っております。
【折々のことば・光太郎】
外側ばかりを気にするな。内の力をまづ養へ。
散文「寸感」より
大正15年(1926) 光太郎44歳
大正15年(1926) 光太郎44歳
この年、東京府美術館で開催された、「聖徳太子奉讃美術展覧会」の評から。
光太郎自身も、大正2年(1913)の生活社主催展覧会以来、13年ぶりに彫刻を出品しました。塑像「老人の首」、木彫「鯰」が出品作でした。
この展覧会には、光雲、豊周も作品を出しており、父子三人が同時出品したのは、おそらくこれが最初で最後ではないかと思われます。