光太郎の本格的な文学活動の出発点ともいえる、雑誌『明星』がらみで2件。どちらも明星研究会さんの関連です。

まずはイベント情報です。 
会  場 : 武蔵野商工会議所・市民会議室 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-7
時  間 : 午後1時30分~午後4時30分
参  加  費 : 1,500円 (含資料代  別途懇親会費) 
申し込み : 下記画像参照

プログラム
  総合司会:芹澤弘子
  第1部 : ミニ講演
   「馬場孤蝶と薄田泣菫~与謝野夫妻との関係性について」 江田浩司(歌人)
   「平出修と平野萬里~与謝野夫妻が最も信頼した2人」 平出洸(平出修研究会主宰)
  第2部 : 対談 「極上のライバル、最上の知性~登美子・雅子・鷗外・敏」
   松村由利子(歌人):山川登美子・茅野雅子/松平盟子(歌人):森鷗外・上田敏

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「高村光太郎」の文字はありませんが、名前程度は出ることと思われます。


もう1件、雑誌の新刊情報を。 

『短歌研究』 4月号 

2018年3月21日 短歌研究社 定価1,000円+税

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「再録 明星研究会講演 松平盟子│『みだれ髪』を超えて~晶子と口語自由詩~」ということで、昨秋、日比谷公園内の千代田区立日比谷図書文化館さんで開催された、やはり明星研究会さん主催の「第11回 明星研究会 <シンポジウム> 口語自由詩の衝撃と「明星」~晶子・杢太郎・白秋・朔太郎・光太郎」での、歌人・松平盟子氏による第一部講演の筆録が掲載されています。

今後、第二部シンポジウムの筆録も掲載されるそうで、そうなると、やはり松平氏による光太郎の稿も出るはずです。ただし、次号には、上記の「第12回 与謝野寛・晶子を偲ぶ会 We Love Akiko ~晶子を愛した「明星」の綺羅たち」での講演、対談の筆録が載るようですが。

追記 次号は松平氏による「第11回 明星研究会 <シンポジウム> 口語自由詩の衝撃と「明星」~晶子・杢太郎・白秋・朔太郎・光太郎」での光太郎に関するご発表の筆録が掲載されるそうです。

ぜひお買い求め下さい。


ちなみに、先の話になりますが、5月には朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾千葉教室において、松平氏と当方による講座「愛の詩集<智恵子抄>を読む」が開催されます。また近くなりましたらご紹介いたします。


【折々のことば・光太郎】

現代の日本人にも現代の世界の思想と情緒とが脈をうつて漲つてゐる。日本の此の自然を此の日本人の本当の頭脳で了解して、広重歌麿があの当時の空気を遺憾なく訳出した如く、それ以上の自然の新しい美しさを発見したい。

散文「AB HOC ET AB HAC」より 明治43年(1910) 光太郎28歳

題名は「手当たり次第に」という意味のラテン語です。前年秋の文展西洋画の部の評ですが、「日本初の印象派絵画」とも称される、山脇信徳の「停車場の朝」に焦点を当てています。

この絵は賛否両論を巻き起こし(光太郎は「賛」)、その論争から、光太郎の有名な評論「緑色の太陽」が生まれました。

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この画の現物は残って居らず、モノクロの写真で見ることができるだけです。