ちょうど今日は3.11。「阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に 毎日出てゐる青い空」(「あどけない話」 昭和3年=1928)を思い浮かべながら書いています。

で、演奏会情報です。

第29回 21世紀日本歌曲の潮流

期 日 : 2018年3月16日(金)
会 場 : すみだトリフォニーホール 小ホール  墨田区錦糸1-2-3
時 間 : 18:30開場 19:00開演
料 金 : 3,500円(全席自由・税込)
申 込 : JILAチケットセンター Tel :03-3356-4140

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曲目
 金藤 豊
   『万葉集 巻十五』 より 「狭野茅上娘子」 《初演》  Ⅰ.あしひきの Ⅱ.君が行く
  アルト:大和久萠  十三絃箏:髙橋澄子
 前田正博
  Vocalise Ⅱ for Mezzo soprano and three Clarinets  メゾ・ソプラノ:星由佳子
  クラリネット橋田はるな 大和真弥 角野由枝
 服部萬里子
  室生犀星の詩による4つの歌曲 《初演》 1.詩の一つ 2.朝の歌 3.我永く都会に住まん 4.雨の詩
  バリトン:中川俊広  ピアノ:新 弥生
 浅井和夫
   現代詩人によせる歌三題 《改訂初演》 1.根 2.紅葉幽玄 3.わかるかい
   バリトン:中川俊広 ピアノ:浦田由里子
 野村 朗
  歌曲「樹下の二人」  詩集『智恵子抄』 より (詩/高村光太郎)
  バリトン:森山孝光  ピアノ:森山康子

 鈴木 聡
  「さざんか」(詩/永井和子) 《初演》
  『宮田滋子の詩による3つの子どものうた』 より 「ボッチャン ぼっちゃん」 「しーっ」
  『秋の空に』(詩/二瓶 徹) より 「綿の実の」 「ほっかりと」
  ソプラノ:砂崎香子  ピアノ:浦田由里子


昨年、智恵子の故郷・福島二本松で開催された「震災復興応援 智恵子抄とともに~野村朗作品リサイタル~」において、メゾソプラノの星由佳子さん、ピアノで倉本洋子さんによる演奏で初演されましたが、今回は以前から野村氏の「連作歌曲 智恵子抄」を演奏されている、バリトンの森山孝光さん、ピアノで森山康子さんご夫妻。ちなみに星さん、他の方の作品でご出演なさいます。

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ぜひ足をお運びください。


【折々のことば・光太郎】

彫刻の写真は人の思ふよりも困難で、大ていは彫刻の真を伝へない。彫刻的立体性が写真レンズのきびしい工学性能で歪められる。一個の彫刻全体から来る彫刻的生命はまづ殆と写真によつては捉へられないやうだ。

散文「夢殿救世観音像」より 昭和27年(1952) 光太郎70歳

光太郎、いったいに写真にはあまり価値を見いだしていませんでした。ただし、部分の拡大写真的なものには意味を見いだしています。鑿の痕跡などからどういう手法が使われているのか、といった点は、現物では見極めがたいというのです。