次の日曜日が3.11ということで、各種メディアが東日本大震災特集を組んでいます。甚大な被害を受けた被災地の一つ、光太郎が昭和6年(1931)に『時事新報』の依頼で紀行文執筆のために訪れ、それを記念する高村光太郎文学碑が建てられ、そして「女川光太郎祭」を毎年開いて下さっている宮城県女川町関連のテレビ放映をご紹介します。
3.11震災特番 2018(仮)
地上波フジテレビ 2018年3月11日(日) 13時00分~15時10分逃げた場所で命を落とした人々、指示やマニュアルに従ったのになぜ命を落としたのか?津波による「生死の分かれ目」を検証。坂上忍が生存者の証言で流した涙。
今なお各地で連続的に地震が発生している地震大国・日本において、もし今巨大地震が来たら、どこへ避難するのか。東日本大震災で東北を襲った津波で生死を分けたのは、まさに“避難"のあり方だった。避難とは何か?当時の映像と住民への取材から検証する。さらにいつ起きるかわからない関東大震災、南海トラフ地震、北海道沖巨大地震など、今後発生するといわれている大地震に備えて、東京、大阪、北海道など全国の住民の認識や現状を取材し、避難対応を考える。首都圏は雪だけで交通インフラがまひするなど、脆弱な状態にもかかわらず、もしここに津波が来たらどこへ避難するのか?「もしも」の時のあなたの避難場所について考えるきっかけを提供する。 さらに、福島県産の野菜を7年たった今も避ける人たちがいるなど、今なお続く“福島差別"ともいわれる現象の実態も追います。また、番組内では今年もドキュメンタリー「わ・す・れ・な・い」シリーズをお送りします。命を失う“避難"と助かる“避難"について石巻市と女川町、それぞれの避難を検証し、また高知県で現在行われている津波避難訓練のようすも取材しています。
出演者 坂上忍 伊藤利尋/椿原慶子(フジテレビアナウンサー) 山村武彦(危機管理アドバイザー)
もう一つ。
壊滅的な被害を受けた宮城県女川町の復興5年目を追う!前向きに生きる力を映像に込めた感動のドキュメンタリー。今だからこそ伝える5年間の想いに心が熱くなる ! (2016年)
ナレーション 中井貴一
他にも女川町がらみの内容となる番組があると思いますが、現在、ネットの番組検索でヒットするのはこの2件です。
それぞれぜひご覧下さい。
【折々のことば・光太郎】
須菩提の美しさで殊に目立つのは右肩から下の垂直に近い体躯の線と、左側の少しばかりの変化ある衣紋との対照から起る微妙な傾きの姿勢である。それが際だたぬやうに出来てゐて、何となく重くない、凝滞しない、解空の感を与へる。観る者の心が軽くなる。
散文「十大弟子」より 昭和19年(1944) 光太郎62歳
「十大弟子」は、釈迦の高弟10人を指し、「須菩提」はその一人です。ここでは奈良興福寺に現存する6体の乾漆十大弟子像(国宝)を取り上げ、その良さを解説しています。同時に、光太郎の目指した彫刻の在り方がよく表れてもいます。