というわけで、新しい年がやって参りました。

本年もよろしくお願いいたしします。


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上記は今年の年賀状。画像は光太郎の父・光雲が若い頃(光太郎生誕以前)に造った習作です。横浜へ行った際に見た洋犬の珍しさ、美しさに打たれ、帰ってから記憶の消えないうちにと、急いで彫ったそうです。習作とはいえ、生き生きとした表情が見事です。

息子の光太郎は、観音像などの光雲作品はあまり高く評価しませんでしたが、この習作は最晩年まで手元に置いていました。そういえば、光太郎の「鯰」や「白文鳥」などの木彫にも通じるところがあるようにも見えますね。


【折々のことば・光太郎】

まるごとにつかめ。或瞬間を捉へ、或表情を捉へ、或側面を捉ふるは彫刻の事にあらず。
散文「彫刻十個條」より 大正15年(1926) 光太郎44歳

昨年一年間は、【折々のことば・光太郎】ということで、『高村光太郎全集』を第1巻からひもとき、独断と偏見で、これはと思う光太郎の言葉をご紹介して参りました(時折サボりましたが)。現在、第4巻の終わり頃です。今年も継続して参ります。