10/21(土)、つつがなく講演「知っておきたい! 乙女の像ものがたり~秘められた光太郎の思い~」を終え、翌日は、その「乙女の像」を観に行きました。約2年ぶりでした。

前日に続き、十和田市役所観光推進課にお勤めで、十和田湖奥入瀬観光ボランティアの会員でもあられる山本様が車を出して下さり、十和田市街の宿泊先から、十和田湖へ。

途中のかつて光太郎も訪れた奥入瀬渓流。台風21号の影響で小雨でしたが、紅葉の見頃でした。

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渓流沿いの国道102号線を上りきり、十和田湖畔・子(ね)の口から左折、乙女の像の建つ休屋(やすみや)地区を目指しました。

途中の宇樽部地区にあった、昭和27年(1952)、翌28年(1953)にそれぞれ光太郎が一泊した旅館「東湖館」の建物が、老朽化のため解体されてしまっていました。一昨年にはまだ健在だったのですが、残念です。

さて、休屋地区に到着。十和田神社さんの鳥居近くのもりた観光物産さんの駐車スペースに車を駐めさせていただきました。こちらの女将さんは十和田湖国立公園婦人部副会長。十和田湖にお邪魔した際には、ほぼ毎回立ち寄らせていただいております。

十和田神社さん。

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そして、乙女の像。まだ8時過ぎくらいでしたが、既に小雨の中、観光客の皆さんが多数。ありがたいことです。

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当方、2年ぶりに観る乙女の像ですが、何度観ても飽きることがありません。

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周りの木々の紅葉も見事でした。


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再会を約して、像としばしのお別れ(次は来春に訪れるつもりです)。もりた観光物産さんに寄り、土産を購入、お茶をいただき、十和田湖をあとにしました。

山本様の車で、七戸十和田駅まで送っていただき、新幹線に乗車。風雨が強ければそのまま帰るつもりでしたが、まだそれほどでもなかったので、智恵子の故郷・福島二本松に立ち寄りました。14日から始まった恒例の「二本松の菊人形」を観るためです。

ここ数年、光太郎智恵子の菊人形が出ており、もうそれが定番となるのかな、と思い、過日、二本松市コンサートホールで開催された「震災復興応援 智恵子抄とともに~野村朗作品リサイタル~」を拝聴に行った際に、設営中だった菊人形会場の霞ヶ城公園に行ってみました。その折に、会場で作業をされていた方にうかがったところ、今年は光太郎智恵子の人形はない、とのことでしたが、自分の目で「ない」ことを確かめたく思っておりました。また、光太郎智恵子人形はないにせよ、お世話になっている二本松観光大使にして女優の一色采子さんのお顔から型を取った人形や、現代アートの「重陽の芸術祭2017」がらみも観たかったもので。

さて、会場の霞ヶ城公園。

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少しずつ雨脚が強くなってきまして、足早に会場内へ。

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今年のテーマは、「「EDO TRIP 菊花繚乱!徳川時代絵巻」だそうです。

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このあたりが、一色さんの人形なのかな、という感じでした。

会場内には、「重陽の芸術祭2017」の一環として、福島大学の学生さんによる墨絵作品「百鬼夜菊」。お化け屋敷的なブースでした(笑)。

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最後まで会場内を歩きましたが、やはり光太郎智恵子人形、今年はありませんでした。昨年、それがあったガーデンゾーンの同じ場所には、七福神と二本松少年隊の人形。残念でしたが、いたしかたありません。

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会場を出て、天守台方面にあるはずの現代アート作家のヤノベケンジさんによる巨大な猫のモニュメント、お城の紅葉も観たかったのですが、ズボンがびしゃびしゃになってきて、断念。これで帰りました。


ところで、別件ですが、紅葉と言えば、今日のテレビ放映。今年の1月に初回放映があった、光太郎智恵子も紹介されたNHK BS1の番組の再放送があります。 

にっぽんトレッキング100「絶景満載!峡谷のクラシックルート~長野・上高地~」

NHK BSプレミアム 2017年10月24日(火)  12時00分~12時30分 

北アルプスの玄関、長野・上高地。今ではバスで直行できるこの場所も、かつては徒歩で二日かけて歩いた。そんなクラシックルートを辿り、知られざる穂高岳の絶景に出会う。

穂高や槍ヶ岳の玄関口として知られる上高地。そこへ向かうかつての登山道は、今「クラシックルート」と呼ばれ、脚光を浴びている。目の当たりにしたのは、七色に染まる峡谷の山肌。日本の近代登山の父と呼ばれるウォルター・ウェストンは、それを「驚嘆すべき色彩の響宴」と評した。さらにその先には「日本で一番雄大な眺望」とたたえた絶景が待っているという。著名な登山家たちが愛した風景を辿り、手付かずの大自然を満喫する。

出演 仲川希良  語り 渡部沙弓

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テレビ放映と言えば、今週土曜には、乙女の像がらみの番組も。長くなりましたので、そちらは明日、ご紹介します。


【折々のことば・光太郎】

人類がかかげる一つの意慾。 何と烈しい人類の已みがたい意慾が ぎつしりこの新年につまつてゐるのだ。

詩「この年」より 昭和24年(1949) 光太郎67歳

翌年元旦の『読売新聞』のために書かれた詩の一節です。

第二次大戦が終わって4年と数ヶ月。いまだ世界情勢は不安定ながら、平和を希求する人類全体の声を代弁しています。しかし、それと裏腹に、翌年には朝鮮戦争が勃発。いつの時代もかかげる「意慾」と現実のギャップが大きい、困った「人類」です……。