先週末、当方が花巻に行っている間に開催されたイベントが報道されていますので、ご紹介します。

まずは『神奈川新聞』さんから、 「横浜日枝神社例大祭」に関して。 

修復神輿お披露目 横浜、「火伏行列」練り歩き

 お三の宮として親しまれている日枝神社(横浜市南区)例大祭のメイン行事の一つ「火伏(ひぶせ)神輿(みこし)行列」が15日、同市中区のイセザキ・モールで行われた。約90年ぶりに神輿の修復を済ませてからは初めての行列で、塗り直された極彩色の彫刻などが披露された。
  烏帽子(えぼし)と白装束姿の氏子約30人が神輿を担ぎ、「エイサー、エイサー」の掛け声でゆっくりと練り歩いた。
  神輿は大正天皇即位記念事業の一つとして伊勢佐木町の商店主らが企画。当時の帝室技芸員・高村光雲らが1923年に製作した。関東大震災と横浜大空襲の2度の火難を逃れたことから火伏神輿と呼ばれるようになった。
  2016年の修復の世話人を務め、祖父が製作時の世話人だった渡辺洋三さん(65)は「高村光雲の木彫りがひときわ美しくなった。火伏神輿は地域の宝であり文化財。大切に残していきたい」と語った。

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続いて、光太郎詩「あどけない話」の一節「ほんとの空」を冠した、「ふくしま ほんとの空プログラム」について、『福島民報』さんから。 

鮫川の自然満喫 児童らピザ作り「ふくしま ほんとの空プログラム」

 子どもの好奇心と探究心を育む原体験活動「ふくしま ほんとの空プログラム」は16日、鮫川村赤坂東野字葉貫のあぶくまエヌエスネットで始まった。県内外の児童、保護者ら25人が日帰りで里山の自然を満喫した。
 子どもたちがウオールクライミングや広場で野球をして体を動かしたほか、小川で水生生物をつかまえたり、ヤギと触れ合ったりして、ゆったりとした時間を過ごした。昼食には石窯を使ったピザ作りも体験。自ら生地を広げて、野菜などをトッピングした。福島市の新田樹君(9つ)=清水小3年=は「鮫川村に来たのは初めて。いろいろな自然がある」と話し、木工遊びなどを楽しんだ。
 福島民報社の主催、JTB東北法人営業仙台支店の企画・実施、NPO法人あぶくまエヌエスネットの協力、鮫川村の後援。王子製紙、オーデン、花王、常磐興産、大王製紙、テーブルマーク、東北エールマーケット、日本シビックコンサルタントの協賛。
 今後のプログラムは30日と10月22日に同様の日帰りを、10月28、29の両日に1泊2日の宿泊体験を実施する。日帰りは時間がともに午前10時~午後3時半。小学生3000円、保護者1500円。宿泊体験は小学生7000円、保護者5000円。
 参加希望者は、はがきに(1)参加希望プログラム(2)参加者氏名(ふりがな)(3)生年月日(4)学年または年齢(5)性別(6)学校名(7)郵便番号(8)住所(9)日中連絡がつきやすい電話番号(10)アレルギーや投薬など運営団体への連絡事項を記入し、郵便番号980-0804 仙台市青葉区大町1の4の1 明治安田生命仙台ビル4階 JTB東北法人営業仙台支店「ふくしま ほんとの空プログラム」係へ。プログラムに関する問い合わせは福島民報社東京支社 電話03(6226)1001(平日午前10時~午後5時)へ。旅行内容に関する問い合わせはJTB東北法人営業仙台支店 電話022(263)6712(平日午前9時半~午後5時半)へ。

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「ほんとの空」の語を冠したイベント、別件で来週にも行われます。明日、ご紹介いたします。


【折々のことば・光太郎】

おのれの暗愚をいやほど見たので、 自分の業績のどんな評価をも快く容れ、 自分に鞭する千の非難をも素直にきく。 それが社会の約束ならば よし極刑とても甘受しよう。

連作詩「暗愚小伝」中の「山林」より 昭和22年(1947) 光太郎65歳

連作詩「暗愚小伝」終末の一篇です。全20篇を書き上げ、自らの戦争責任と、そこに到るこれまでの生涯を振り返り、到った境地がここでした。

戦時中、ほとんどの文学者が光太郎同様、翼賛作品を書いていました。一般には戦争反対の立場を貫いたとされる文学者もいますが、翼賛作品が隠蔽されているに過ぎず、なにをかいわんや、です。そして、戦後、ここまでの反省を公にした文学者は、ほぼ光太郎のみと言っていいと思います。歌人のSなどは過ちを認めず、かたくなに天皇崇拝、神国日本讃仰をやめませんでした。左翼系詩人のTなどは、戦時中に自らも翼賛詩を書いていたことを棚に上げ、戦犯糾弾の急先鋒となりました。そしてほとんどの文学者は、民社主義による明るい未来の到来を信じて疑わず、楽天的な作品を書きました。

無論、「暗愚小伝」による光太郎の反省とて、言い訳がましさ、他への責任転嫁的な部分も見られ、十分とは言い難いものではあります。しかし、その後に展開された光太郎の詩業、そして実生活は、その反省をさらに押し進め、揺るぎないヒューマニズムに根ざしたものとなっていきます。