昨日にひきつづき、光太郎詩を取り上げて下さる朗読系、というか、音楽がメインです。
松本律子 × 高木リィラコラボレーション・ライブ "Live Now"
期 日 : 2017年6月23日(金)時 間 : 18:30 スタート (18:00 オープン )
会 場 : 221ホール 広島市佐伯区五日市中央2-2-1 ライフワンビル2階
料 金 : 前売り ¥2,500 当日 ¥3,000 高校生以下割引あり
問い合わせ : leela@megami-net.com(リィラ音楽教室)
マリンバ界の最先端を突き進む松本律子と、オンリーワンの音楽世界を構築する高木リィラによる、夢のコラボレーション・ライブがついに実現!
プログラム(予定)
マリンバ、ロータス・タンバリン、キム(タイの伝統楽器)、ガンクドラムmini2、電子音など、多彩な楽器をクロスオーバーした新感覚の演奏会です!
「智恵子抄」・・・高村光太郎の妻智恵子への愛を綴った詩からインスピレーションを受け、松本律子が創作中のマリンバ・オリジナル曲と詩の朗読。
武満徹の「小さな空」(松本アレンジ版)。「童神〜天の子守唄〜」。松本アレンジの季節のうたメドレーetc.・・・。
今回は、広島で活動されているミュージシャンの高木リィラさんとのコラボで、「電子音の「無機」と、アコースティック楽器の「有機」を融合させた、新たな地平の音楽を目指します。」だそうです(ただ、若干気になるのは、高木さんのブログで「全編、オリジナルのディープなプログラムに変更しました!」)とありますが……。
とりあえずご紹介しておきます。
【折々のことば・光太郎】
その詩は手きびしいが妙に親しい。 その詩は不思議に手に取れさうだ。 その詩は気がつくと歩道の石甃(いしだたみ)にも書いてある。
詩「その詩」より 昭和3年(1928) 光太郎46歳
詩「その詩」。18行からなる詩ですが、結局3行
ずつにわけて全文を紹介させていただきました。光太郎の考えていた詩の方法論が端的に、しかし、象徴や比喩を多用しつつ、あくまで詩として示されています。
その詩をよむと詩が書きたくなる。
その詩をよむとダイナモが唸り出す。
その詩は結局その詩の通りだ。
その詩は高度の原(げん)の無限の変化だ。
その詩は雑然と並んでもゐる。
その詩は矛盾撞着支離滅裂でもある。
その詩は奥の動きに貫かれてゐる。
その詩は清算以前の展開である。
その詩は気まぐれ無しの必至である。
その詩は生理的の機構を持つ。
その詩は滃然と空間を押し流れる。
その詩は転落し天上し壊滅し又蘇る。
その詩は姿を破り姿を孕む。
その詩は電子の反撥親和だ。
その詩は眼前咫尺に生きる。
その詩は手きびしいが妙に親しい。
その詩は不思議に手に取れさうだ。
その詩は気がつくと歩道の石甃(いしだたみ)にも書いてある。
光太郎詩の中では、それほど有名な作品ではありませんが、もっと取り上げられていいものだと思います。