光太郎が戦後の7年間を過ごした、花巻郊外旧太田村の敷地で、光太郎を偲ぶ第60回高村祭が開催されます。

第60回高村祭

期   日 : 2017年5月15日(月)
場   所 : 高村山荘敷地 岩手県花巻市太田3-85-1
        雨天時はスポーツキャンプむら屋内運動場
時   間 : 10:00~14:30頃
問い合わせ : 花巻高村光太郎記念会 0198-29‐4681  
        花巻高村光太郎記念館 0198-28-3012
プログラム : 式典 地元児童生徒による詩の朗読、器楽演奏、コーラス他
        特別講演 藤原冨男氏(元花巻市文化団体協議会会長)
         演題『思い出の光太郎先生』

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昭和20年(1945)4月10日の空襲で、東京駒込林町のアトリエが全焼し、しばらくは近くにあった妹の婚家に身を寄せていた光太郎。宮澤賢治の父・政次郎、後に花巻高村光太郎記念会を立ち上げる賢治の主治医・佐藤隆房らのすすめで、花巻町の宮澤家に疎開しました。その宮澤家も8月10日の空襲で焼け出され、佐藤家の離れなどを転々とした後、10月には郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)に入りました。

花巻に向けて東京を発ったのが5月15日(到着は翌日)ということで、毎年、この日を記念して高村祭が催されています。

毎年行われる特別講演。今年は、この地での生前の光太郎をご存じの、藤原冨男氏。山小屋近くにあった旧山口小学校に勤務されていた方で、光太郎の日記にもその名が残されています。貴重なお話が聞けるものと期待されます。


当日は、在来東北本線の花巻駅西口(改札のある東口から地下道でつながっています)からシャトルバスが出ます。

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隣接する花巻高村光太郎記念館さんは、当日は入場無料。企画展「光太郎と花巻の湯」を開催中です。

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また、山小屋裏手の高台「智恵子展望台」がきれいに整備されました。


新緑の美しい季節です。ぜひ足をお運びください。


【折々のことば・光太郎】

ふつとさう思ふことがある。 おれはいつたい何をしてゐる。 宇宙塵とかいふもののやうに 前後左右が無限大に遠いと。

詩「偶作十五篇」より 昭和2年(1927) 光太郎45歳

常に自らの進むべき道を模索していた「求道」の人、光太郎。まだまだ目指す境地は無限大の彼方、というところでしょうか。