東京調布から、映画の上映情報です。
第121回 午後のティーサロン 高村光太郎原作『智恵子抄』山村聡、原節子~「映画の中の日本文学」(戦前昭和の文学)~ ~音楽&映画への語らい~
期 日 : 2017年5月14日(日)場 所 : 文化会館たづくり 10階 1002学習室
東京都調布市小島町2-33-1
時 間 : 開場 13:15 開演 13:00 終了 16:30
料 金 : 300円/人(資料・茶菓代)
問い合わせ : 沖田さん 090-3439-3223
映画を観ながら、音楽を聴きながら、お茶と皆さんの語らいを
楽しむサロンを開いています。
映画と音楽をこよなく愛しておられる方、新たなコミニュケーションの場を広げませんか?お待ちしております。
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プログラム 『智恵子抄』(原作:高村光太郎) ~映画の中の日本文学(戦前昭和の文学)~
詩人であり彫刻家でもある高村光太郎が智恵子を知り、彼女の清純な、童女の如き純愛に強く心をうたれ過去の荒んだ生活を清算し、彼女と新しい生活を営む。この新しい生活から、彼の智恵子との愛の喜びを謳いあげた詩は限りなく生れ出た。「智恵子抄」は智恵子との出会いから死別、そして追憶までを抒情的に歌い上げた愛の詩集であり、またヒューマンドキュメントとして稀有な詩集です。
『智恵子抄』はこの詩集をもとに、八住利雄が脚本を執筆、熊谷久虎監督が映画化、山村聡が高村光太郎、原節子が智恵子を演じ、美しい夫婦の愛情を描いた。
智恵子の純真な愛に出会い、光太郎は生きる喜び、愛の幸せに包まれるが、仕事と家庭の板ばさみから、やがて智恵子は心を病んでいき・・・。原節子が愛と狂気に揺れる智恵子を演じ切った感動作。
一昨年に亡くなった、伝説の映画女優・原節子さん主演の「智恵子抄」(昭和32年=1957・東宝)が上映されます。原さんのご逝去後、智恵子の故郷・二本松や、原さんがお住まいだった鎌倉をはじめ、追悼的に各地で上映される機会が増えましたが、まだその流れが途切れていないようです。
実は「智恵子抄」は、原さんの出演作品の中で、相対評価的にはあまり高くない作品です(最近はそういう評価だったということも忘れられている感があります)。たしかに何度か拝見して、その意見に首肯せざるをえない部分もありました。しかし、絶対評価としてみると、決して駄作というわけではありません。
今後とも、各地での上映が続いてほしいものです。
【折々のことば・光太郎】
真の自由の来ない限り、 人間は幾億年でも怒るがいい。
詩「偶作十五篇」より 昭和2年(1927) 光太郎45歳
大正14年(1925)には治安維持法が公布されています。昭和3年(1928)には、最高刑が死刑に引き上げられたり、「結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者」にまで処罰の対象が広げられたりしました。このあたりは国会で審議未了だったにもかかわらず、勅命の形で改訂が強行されたとのこと。そうしたきな臭い世相を背景にしています。
「真の自由」。難しい言葉ですね。よく言われることですが、「自由」には「責任」がつきものですし、日本国憲法にも「公共の福祉に反しない」という条件が付されています。
だからといって、治安維持法の復活は許されることではありませんね。