福島県の地方紙『福島民友』さんから、智恵子の名が出た記事を3本。

【二本松】樹齢270年の「万燈桜」ライトアップ始まる 道の駅「安達」

 二本松市の道の駅「安達」智恵子001の里下り線の入り口にあるエドヒガンザクラの巨木「万燈(まんとう)桜」のライトアップが5日、始まった。23日まで毎日午後6時30分~同10時に点灯する。
 万燈桜は樹齢約270年の一本桜で、高さ約15メートル。初日は同所で点灯式が行われ、同道の駅を運営する市振興公社の鈴木隆ゼネラルマネージャー(GM)と鈴木克裕市産業部長が点灯のスイッチを押した。 (2017/04/07)


智恵子生家・智恵子記念館と同じ、旧安達町にある「道の駅「安達」智恵子の里下り線」の名物、「万燈桜」のライトアップ。今度の日曜までです。

下記は二本松市観光連盟さん制作の動画。万燈桜は1分37秒頃から。


 

臨時バス『春さがし号』運行 二本松の花見スポットや名所循環

 二本松市中心部の花見スポットや名所旧002跡を循環する臨時バス「二本松春さがし号」は8日、運行を開始した。JR二本松駅前発着で、5月7日まで毎日6便運行する。
 同バスの運行はにほんまつ観光協会(安斎文彦会長)の事業で、福島交通に業務を委託。智恵子の生家や霞ケ城公園、二本松少年隊の供養塔がある大隣寺などを巡る。
 同駅前を除き9カ所で停車する。約1時間置きにバスが巡回しており、霞ケ城本丸入口で下車した場合には同公園内を思う存分に散策した後でも次の便に乗車し移動できる。
 乗り降り自由の1日フリー乗車券は大人(中学生以上)500円、子ども250円で、乳幼児無料。運賃は大人が170~500円、子どもが90~250円。
 出発式では安斎会長、半沢典明福島交通二本松営業所長、鈴木克裕市産業部長が誘客への期待を込めてあいさつし、テープカットした。
 問い合わせは同営業所(電話0243・23・0123)、同協会(同0243・24・5085)へ。 (2017/04/11)


普段、公共交通の便はあまりよろしくない智恵子の生家ですが、「春さがし号」、これを使えば便利です。1時間おきに到着しますので、降りてゆっくり見て、次の便を利用すればいいわけですね。

イメージ 3


そして、智恵子の生家では、2階の智恵子の居室を限定公開中。記念館では智恵子紙絵の実物も展示されています。 

【二本松】「智恵子の部屋」など限定公開 週末と祝日、5月7日まで

 詩人・彫刻家高村光太郎の妻で光太郎の詩集「智恵子抄」でも知られる高村智恵子を育んだ二本松市油井の智恵子の生家で、「智恵子の居室(部屋)」を含む2階部分が限定公開されている。公開は週末と祝日で、5月7日まで。
 智恵子の実家は造り酒屋。智恵子の居室は4畳半で、大通りに面し、障子を開けると通りや近くの森が見える。光太郎が訪れた際に使ったとみられる居室にも隣接する。初日の8日には県外からの客も訪れ、智恵子を育んだ場所に興味深く見入っていた。
 公開時間は午前9時~正午、午後1時~同4時。入館料は大人(高校生以上)410円、小・中学生200円。問い合わせは智恵子記念館(電話0243・22・6151)へ。公開日次の通り。
 4月=15、16、22、23、29、30日▽5月=3、4、5、6、7日 (2017/04/15)

イメージ 4

イメージ 5


その他、霞ヶ城、安達ヶ原公園などで桜まつりが開催されています。ぜひ足をお運びください。


【折々のことば・光太郎】

知盛が化けて出たなんて、 それはまつかな嘘です。 いやしい根性の忖度です。
詩「昔話」より 昭和2年(1927) 光太郎45歳

「知盛」は、平清盛の四男。壇ノ浦の戦いで、壮絶な最期を遂げました。謡曲や歌舞伎では、平家の亡霊たちが襲ってきたと思わせる計略をしかけたり、没後には亡霊となって義経を冥府にひきこもうとしたりしたと描かれています。

なぜか光太郎、平家びいきです。一方の源氏に対しては、同じ詩の中で「源氏のずるさ」「源氏は勝って負けました。」「徹頭徹尾卑劣」といった表現が見られます。敗者に肩入れしたがる「判官贔屓」でしょうか(「判官」は源氏の九郎判官義経ですが)。知盛には、壇ノ浦で碇を体に巻き付けて入水したという伝承もあり、そこまでの覚悟を固めていたのなら、死語に亡霊になどなるわけがない、ということでしょうか。

それにしても、今年の流行語大賞に選ばれそうな勢いの「忖度」の語が使われており、笑えました。まさしく「忖度」には「いやしい根性」が付きものですね。そういったものを光太郎はとことん嫌っていました。