野村朗氏作曲の「連作歌曲 智恵子抄」が、ドイツ・ハイデルブルグで演奏されます。

liederabend mit schauspiel 智恵子抄 Für CHIEKO Eine schöne Japanische Geschichte von einem Ehepaar

日   時 : 2017年3月19日(日) 15:00〜  ※現地時間
会   場 : Jakobusgemeinde Neue (Schröderstraße 105, 69120 Heidelberg)
料   金 : 無料
出   演 : 新井俊稀(ハイ・バリトン) 北野温子(智恵子役)  木下敦子(pf)
企画・演出 : 宮永あやみ

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ハイデルベルク市内のワイナリーが経営するレストランに勤務しながらオペラの演出の勉強を続けていらっしゃるという、宮永あやみさんという方が、動画投稿サイト「YouTube」で、「連作歌曲 智恵子抄」の動画を見て、今回の企画が実現しました。出演される新井氏のサイトに宮永さんの「演出家ノート」が記されています。

「連作歌曲 智恵子抄」は、全5曲。第1曲「千鳥と遊ぶ智恵子」、 第2曲「あどけない話」、 第3曲「レモン哀歌」、第4曲「間奏曲」、第5曲「案内」です。インストゥルメンタルの第4曲を除き、光太郎詩にメロディーが付けられています。したがって、光太郎視点。

「liederabend mit schauspiel」は「演劇を伴う歌曲公演」、「Eine schöne Japanische Geschichte von einem Ehepaar」は、「ある日本の美しい夫婦の物語」とでも訳しましょうか。光太郎視点の歌曲演奏だけでなく、智恵子役を配してのドラマ仕立てだそうです。どのようなものになるのか、興味深いところです。

興味深いといえば、ドイツの皆さんにはどのように受け止められるのかといった点も、非常に興味深いところです。

拝見・拝聴に伺いたいところですが、朔太郎風に言えば「独逸へ行きたしと思へども 独逸はあまりにも遠し」。しかし、盛会を祈念しております。


【折々のことば・光太郎】

人のきめてくれた線路には どうもはまりにくい車だ、 通用しないのが あたり前な車だ。   君の思ふ壺から はづれておれが歩く時、 やつぱり友達であつてくれ、 さういふ時こそ。

詩「とげとげなエピグラム」より 大正12年(1923) 光太郎41歳

言わずもがなですが、光太郎自身を表しています。いいですね。今回、二つの短章を並べました。本来は連続していないのですが、内容的には繋がっているようなので、並べてみました。