昨日に引き続き、光太郎周辺人物に関するテレビ番組放映の情報です。
プレミアムカフェ選 宮沢賢治への旅 第1部・第2部
NHKBSプレミアム 2017年2月3日(金) 9時00分~10時34分再放送 26時25分~28時00分(4日(土) 午前2時25分~4時)
宮沢賢治への旅 第1部 イーハトーブの光と風&第2部 ほんとうの幸せを求めて(初回放送:1996年)賢治生誕120年の節目に、賢治の世界観がどのように形成されたのかを探る文学紀行(前後編)を紹介
出演者 スタジオキャスター石井かおる
初回放送が賢治生誕100年の平成8年(1996)で、これまでもたびたび再放送されています。昨年10月にも放映がありました。
前後編併せて1時間30分ほど。尺が長いので、賢治の生涯をほぼ余すところなく紹介しています(ただ、コテコテの賢治ファンにはまだ不十分なのでしょうが)。
後編(第二部)「ほんとうの幸せを求めて」では、光太郎が碑文の文字を揮毫した、花巻に建つ「雨ニモマケズ」碑が紹介され、光太郎の名も出ます。
光太郎が揮毫したことにも触れて下さっています。
また、賢治の教え子ということで、宮沢賢治記念館の初代館長も務められた故・照井謹二郎氏がご出演。
氏は永らく幼児教育に取り組まれ、その中で、「花巻賢治子供の会」を立ち上げ、賢治作品を児童劇にして公演されていました。
その第一回公演は昭和22年(1947)。花巻郊外太田村の、光太郎が暮らす山小屋の前でした。もともとは僻地生活を送る光太郎の無聊を慰問する目的もありました。その後、光太郎のアドバイスで本格的に公演をするようになりましたが、年に一度は山小屋近くの山口分教場(のち小学校に昇格)でも公演を行い、光太郎に見てもらっていました。
その辺りのエピソードは番組では紹介されませんでしたが、光太郎と親しかった人物の映像ということで、貴重な記録です。
ぜひご覧下さい。
【折々のことば・光太郎】
あたり前の事でも僕は言ふ あたり前の事でも僕はする あたり前でない事でも僕は言ふ あたり前でない事でも僕はする
詩「あたり前」 大正2年(1913) 光太郎31歳
これで全文、たった四行の短い詩です。あたり前のことはあたり前にこなし、それプラス、いい意味であたり前でないことまで手を広げ、自らを高めようというところでしょうか。或いは良くない意味であたり前でないことをやってしまうこともあるだろうけれど、そこはいい意味でのあたり前でないことと相殺、ということでしょうか。
あたり前のことをあたり前に、というのもなかなかどうして難しいものです。