青森の地方紙『東奥日報』さんに、以下の記事が出ました。
乙女の像、DVDで紹介/十和田の劇団制作
青森県十和田市の劇団「エムズ・パーティー」が、高村光太郎の人生と十和田湖畔に立つ乙女の像に込められた思いを描いた「乙女の像ものがたり」のDVDを制作し5日、同市の小山田久市長に報告した。DVDは、乙女の像建立60周年を記念して十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会(小笠原哲男会長)が2013年に発行した「十和田湖 乙女の像のものがたり」の巻頭に掲載されている小山弘明氏原作の「乙女の像ものがたり」を脚本化。制作風景や除幕式の動画も加え、当時の様子がより分かる内容となった。
昨年8月、劇団員や市民有志ら23人が録音に参加、編集作業を重ねたという。市内の中学、高校や観光関係機関への配布分として30部が作られた。
市役所を訪れた同劇団代表の仲島みちるさん、DVD脚本・演出の南ゆき子さん、編集を担当した米内山和正さん(38)は「外国人にも見ていただけるよう検討を進めている」などと小山田市長に語った。
同劇団は28日午前10時15分から、完成披露試写会を同市市民交流プラザ「トワーレ」で開く。入場無料。問い合わせは仲島代表(電話090-7066-2873)へ。
同じ件が、十和田市さんのブログにも。
「乙女の像ものがたり」DVD完成報告
1月5日、劇団エムズパーティーの仲島みちる代表らが市役所を訪れ、小山田市長に「乙女の像ものがたり」のDVDが完成したことを報告しました。 これは、2013年、乙女の像建立60周年を記念して十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会(小笠原哲男会長)が発行した「十和田湖 乙女の像のものがたり」の巻頭に掲載されている小山弘明さん原作の「乙女の像のものがたり」を脚本化し、DVDに収録したものです。
仲島代表は、「劇団をはじめ企画に賛同する市民が集まって、1人1役23人のキャストで収録しました。高村光太郎の人生と乙女の像に込められた思いが描かれたこの作品を、ふるさとを愛する心を育む教材として、また、観光バスで上映するなど観光客のために有効に活用してほしい」と話し、映像を小山田市長に見せました。
小山田市長は「市民も知っているようで知らないことがたくさんあると思うし、市外の方もこのDVDを見たら、乙女の像の見方が変わってくると思います。とても良いものを作ってくれました」と感謝の言葉を述べました。
このDVDは、学校や観光バス会社、施設などへ無償配布され、完成披露試写会も開催されます。
「乙女の像ものがたり」DVD完成披露試写会
とき 1月28日㈯ 午前10時15分~11時30分
ところ 市民交流プラザ「トワーレ」
なぜか「YouTube」にもこの模様がアップされていました。
もともとは、十和田湖奥入瀬観光ボランティアの会さんが、一昨年刊行された書籍『十和田湖 乙女の像のものがたり』。光太郎の令甥、故・高村規氏や、当会顧問・北川太一先生、乙女の像設置工事の際の技師だった小山義孝氏などへのインタビューなどから成り、当方も執筆させていただきました。その他、全体の校閲も行って、「監修」ということにしていただいています。
当方の主な執筆部分は「乙女の像」制作の背景をまとめた「「乙女の像」概説」、それからそれとは別に「子供にもわかるものを」という注文があり、光太郎を主人公とし、史実を元にしたジュブナイルフィクション「乙女の像のものがたり」も書きました。
昨年には、その「乙女の像のものがたり」を換骨奪胎し、十和田市の劇団エムズ・パーティーさんが朗読劇にされて公演、さらに「平成28年度 元気な十和田市づくり市民活動支援事業」ということで、市からの助成を受けてDVDを制作なさいました。そういうわけで上記記事に当方の名が出ています。
昨秋にはパイロット版が送られてきて拝見。なかなかよくできていました。その際に気になる点は申し述べておきましたので、完成版はさらにクオリティーの高いものになっていることと察します。いずれ送られてくると思いますので、その際にはまたご紹介いたします。
それから、上記記事にあるとおり、今月末には完成披露試写会だそうで、しばらくこのブログのネタをいろいろご提供いただけそうです(笑)。
【折々のことば・光太郎】
たとひ離れて目には見ずとも おもつて居ればうれしいと 女はこんなへまをいふ
詩「泥七宝(四)」より 明治45年(1912) 光太郎30歳
改元されて大正元年となった8月の『スバル』に発表されました。前年暮れに智恵子と運命的な出会いを果たした光太郎。この小曲の背後にも、智恵子の影が見え隠れするように思われます。
こんなセリフをかっこよく言ってみたいものですが(笑)。