というわけで、新しい年がやって参りました。
本年もよろしくお願いいたしします。
【折々のことば・光太郎】
僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る
詩「道程」より 大正3年(1914) 光太郎32歳
昨年は、【折々の歌と句・光太郎】ということで、366日間(閏年でしたので)、一日一首、または一句、光太郎作の短歌、俳句などをご紹介して参りました。有り体にいえば、かつて大岡信氏が『朝日新聞』さんに連載なさっていた「折々のうた」のパクリでした(笑)。
数的には、もう一年間続けられるだけの、まだご紹介していない光太郎短歌や俳句が存在しますが、残念ながら取り立てて紹介すべき秀作ばかりではありません。光太郎といえど、駄作や意味不明の作もあります(笑)。
そこで、今年は趣向を変えまして、【折々のことば・光太郎】。これも現在『朝日新聞』さんに連載されている鷲田清一氏の「折々のことば」のパクリですが(笑)、『高村光太郎全集』を第1巻からひもとき、独断と偏見で、これはと思う光太郎の言葉をご紹介して参ります。おおむね『高村光太郎全集』の掲載順に、一つの作品から一つずつ言葉を拾おうと思っております。そこで、「折々」と言いつつ、あまり時節に関係なくなるでしょう。
昨年の【折々の歌と句・光太郎】は、その点が厄介でした(時折、季節外れのものを紹介いたしましたが)。
さて、記念すべき第1回は、もっとも有名と思われる光太郎の言葉から。この気概で、当方もやっていこうと思っております。