千葉県立美術館さんの主催行事を二つ。

まずは企画展です。光太郎の実弟にして、鋳金の人間国宝、高村豊周にかかわります。  

メタルアートの巨人 津田信夫

会  期 : 2016年10月25日(火)~2017年1月15日(日)
会  場 : 千葉県立美術館 千葉市中央区中央港1-10-1
時  間 : 午前9時~午後4時30分 10月25日のみ午前10時30分開場
休  館 : 月曜日 12/28~1/4
料  金 : 一般500円(団体400円)、高校・大学生250円(団体200円)
       中学生以下、65歳以上は無料

千葉県佐倉市に生まれた津田信夫【明治8年(1875)~昭和21年(1946)】は、工芸家、教育者、工房の親方として多方面に優れた業績を残した、メタルアートの巨人です。

メタルアートの巨人、津田信夫の初期から晩年までの金工作品に、陶器などを加えた84点を、活動を共にした工芸家の関連作品とともに展示します。また、国会議事堂の扉製作をはじめとした依嘱製作事業に関するコーナーを設け、津田信夫の業績の全貌に迫ります。


■主な展示作品
津田信夫《憂鬱(ゆううつ)の婦人像》/《壺形アラビヤ文青銅花瓶》/《兎》/《英雄闘志》/《鳳翔薫炉(ほうしょうくんろ)》/《白鳥》ほか
(関係作家)
大島如雲(じょうん)《小槌鼠香炉(こづちねずみこうろ)》/岡崎雪聲(せっせい)《二宮尊徳置物》/沼田一雅(かずまさ)《猪》/杉田禾堂(かどう)《真珠飾黄銅花瓶》/高村豊周(とよちか)《青銅花入》/フランソワ・ポンポン《シロクマ》ほか

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関連行事

《美術講演会1》 平成28年11月19日(土曜日)13時30分~15時
「最後のマイスター 津田信夫の依嘱製作」 千葉県立美術館主任上席研究員 中松れい
 聴講無料、先着順(当日12時30分から受付)、200名

《美術講演会2》 平成28年12月17日(土曜日)13時30分~15時
「津田信夫とフランソワ・ポンポン-アール・デコのパリをめぐって」
 群馬県立館林美術館学芸係長 神尾玲子氏
 聴講無料、先着順(当日12時30分から受付)、200名

《ギャラリー・トーク》 会期中毎週日曜日と、11月3日(土曜日) 13時30分~14時
参加無料(入場料は必要)、事前申し込み不要


津田は豊周の師。そこで、弟子である豊周の作品も展示されるというわけです。

展示される「青銅花入」は、同館の所蔵。昨年、耐震工事終了に伴う同館リニューアルオープンの際に開催された「千葉県立美術館名品展」にも出品されていたものと思われます。


もう一件、同館主催行事です。隣町でやっていながら、うっかり見落としていました。すでに始まっています。 

第40回千葉県移動美術館(成田会場)「千葉県立美術館コレクション展~港のまちから空のまちへ~」

会  期 : 2016年9月23日(金)~10月16日(日)
会  場 : 成田市文化芸術センター スカイタウンギャラリー
        千葉県成田市花崎町828-11スカイタウン成田
時  間 : 午前10時~午後6時 (金曜日は午後8時まで開館)
休  館 : 10月11日(火曜日)
料  金 : 無料

千葉県立美術館の収蔵作品をより多くの県民の皆様に鑑賞していただくため、千葉県移動美術館を開催します。第40回を迎える今回は、成田市文化芸術センターと大網白里市保健文化センターの2会場で実施します。
第1会場となる成田市芸術文化センターでは、「千葉県立美術館コレクション展」と題し、県立美術館収蔵作品の名品から厳選した43点を展示します。ぜひご覧ください!

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光太郎ブロンズの代表作「手」(大正7年頃=1918頃)が展示されています。こちらも同館の所蔵です。

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それぞれぜひ足をお運びください。


【折々の歌と句・光太郎】

柘榴の実はなやかにしてややにがしたぐひなきまでくらしあかるし

大正13年(1924) 光太郎42歳

昨日このコーナーでご紹介した短歌の異稿です。翌年の雑誌『明星』(第二期)に発表されました。

こちらは近所のお宅になっているザクロです。

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