光太郎の実家のある東京都文京区では、「区民チャンネル」というケーブルテレビの配信を行っています。内容的には区の施策や行事、区の文化遺産などの紹介が中心です。個人でも加入できる他、公民館的な区の施設で視聴できたり、インターネット配信も行っていたりしています。
その中で、文京区ゆかりの文人の歴史や. 古き良き文京区の町並みを辿る「ぶんきょう浪漫紀行」という番組があり、先月から今月にかけ、前後編2回に分けて「高村光太郎」が放映されました。おのおの10分間、計20分間です。
ナビゲーター役に、文京区ご在住の、当会顧問北川太一先生、同じく光太郎実弟にして鋳金の人間国宝だった豊周の令孫・髙村朋美さんと髙村達氏姉弟がご出演。
豊富な画像と共に、光太郎の生涯が紹介されました。
父・光雲や、妻・智恵子についても言及。
光太郎の生の軌跡を知る入門編として、非常に良くできています。
動画配信サイト「youtube」にアップされており、そちらで視聴できます。ぜひご覧下さい。
全国放映のテレビ番組でも、ぽつりぽつり光太郎智恵子がらみがあり、有り難い限りです。最近放映されたものをご紹介します。
BS日テレさんで8月11日に放映された「イチオシ!2泊3日の旅 青森・奥入瀬~八甲田…水と緑の絶景!」。
美容家の佐伯チズさんと、タレントの南美希子さんが、青森の奥入瀬渓流から十和田湖を経て、八甲田山までの旅。「乙女の像」もご紹介下さいました。
NHKさんの「連続テレビ小説 とと姉ちゃん」。先週のサブタイトルが「鞠子、平塚らいてうに会う」。
雑誌編集者として、壁にあたって悩む相良樹さん演じる鞠子(主人公・小橋常子-高畠充希さん-の妹)。
書架から取り出したのは、かつて眼を開かされた『青鞜』。表紙のデザインは智恵子です。
あてにしていた作家の原稿が落ち、急遽、真野響子さん扮する平塚らいてうに原稿執筆を依頼。
曲折はあったものの、無事、執筆してもらうことに成功。
NHKBSプレミアムさんでオンエアされた「新・BS日本のうた」。
司会は千昌夫さんと森昌子さん。
森さんが、二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」を熱唱。
こちらは明後日(8/19)、16時30分~18時00分にまた放映されます。同じくBSプレミアムさんです。
今後もこうした流れが続いてほしいものです。
【折々の歌と句・光太郎】
空晴れぬ赤城は高し上つ毛の多胡(たこ)の夏ぐさ真青(まさを)の風や
明治37年(1904) 光太郎22歳
今朝の関東は台風一過、抜けるような青空です。
鉄幹与謝野寛等とともに、赤城山に登った折の作。というか、登る前に麓の多胡から見上げた、赤城山を謳っています。バックはよく晴れた夏の青空。啄木の「空に吸はれし十五の心」を彷彿とさせられます。