滋賀県彦根市からイベント情報です。 

彦根市立図書館創設100周年記念事業 プレミアム講演会 「彦根で育った詩人 高祖 保~その生涯と作品~」

日  時 : 2016年8月7日(日)13:00~
場  所 : 彦根市立図書館  滋賀県彦根市尾末町8番1号
講  師 : 外村彰氏 ( 国立呉工業高等専門学校 教授)
料  金 : 無料
定  員 : 50名(申込先着順)  ※申込受付 7/8(火)~
問い合わせ: 彦根市立図書館  TEL.0749-22-0649

高祖保は明治43年に生まれた詩人で、彦根尋常高等中学校(現彦根東高校)で学び、高村光太郎や堀口大学 など著名な詩人と交流し、『椎の木』『雪』『文藝汎論』などに特集を数多く投稿しています。戦時中34歳の若さで永眠されました。
高祖は8歳から旧制彦根中学(現・彦根東高校)を経て大学に進学するまで、母の郷里・彦根で過ごしました。
本講演では、高祖保の文学・人物について語っていただきます。


高祖保(こうそ・たもつ)は岡山県出身の詩人。『希臘十字』(昭和8年=1933)、『雪』(昭和17年=1942)などの詩集がある他、光太郎も寄稿した雑誌『門』を主宰しました。

昭和18年(1943)には、光太郎の年少者向け詩集『をぢさんの詩』の編集を行いました。平成25年(2013)の明治古典会七夕古書入札市で、光太郎から高祖に贈られた識語署名入りの『をぢさんの詩』他がひょっこりと出て来、今年の同会でも出品されています。

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今回の講演会場である彦根市立図書館さんにも、光太郎から高祖に宛てた書簡が1通所蔵されており、5年ほど前に拝見に伺いました。昭和19年(1944)に刊行された高祖生前最後の詩集『夜のひきあけ』に関する内容でした。高祖はこの年、ビルマへと召集され、翌年同地で戦病死しています。

また、高祖の出身地、岡山にも光太郎から高祖宛の書簡が遺っているようですが、そちらを収蔵している施設が今一つよくわかりません。


こういったマイナーな文学者を取り上げての講演会。こういう取り組みこそ大切だと思います。頭が下がります。

お近くの方、ぜひどうぞ。


【折々の歌と句・光太郎】

飛びたつとき吾が手を掻きてゆきし蝉の足の力の忘られなくに
大正13年(1924) 光太郎42歳