四国香川から演奏会情報です 
期  日 : 2016/06/04(土)
時  間 : 18:00開場 18:30 開演
会  場 : レクザムホール 小ホール(香川県県民ホール)  香川県高松市玉藻町9-10
料  金 :  一般1000円  学生(高校生以下)500円
問い合わせ メールアドレス:
takakon1975@gmail.com
曲  目 :
 ◆第Ⅰステージ
  まど・みちお 作詩、鈴木憲夫 作曲 混声合唱組曲「地球ばんざい」
 ◆ensemble stage
  みずかみかずよ作詩、木下牧子作曲「めばえ」
  岸田衿子作詩、津田元作曲「うたをうたうのはわすれても」
  さくらももこ作詩、相澤直人作曲「ぜんぶ~ア・カペラ版~」
 ◆第Ⅱステージ
  土曜七時の歌謡ショウ PART4 私たちの英雄(ヒーロー)
 ◆第Ⅲステージ
  高村光太郎 作詩、鈴木憲夫 作曲 混声合唱曲「レモン哀歌」
  鈴木憲夫 作曲 混声合唱曲「Ave Maria」

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高松混声合唱団さん。このブログでもご紹介しました、福島で開催された「第9回声楽アンサンブルコンテスト全国大会-感動の歌声 響け、ほんとうの空に。- 」に参加なさっています。実力のある合唱団なのでしょう。

上記の通り、光太郎作詞、鈴木憲夫氏作曲の混声合唱曲「レモン哀歌」を演奏して下さいます。

この曲は、平成24年(2012)に混声版がカワイさんから刊行されました。

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前年には女声合唱版独唱版も刊行されています。

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CDなどは発売されていないようで、当方、これまで聴いたことはなかったのですが、動画投稿サイト「youtube」に、高松混声さんの演奏がアップされていました。


途中でめまぐるしく転調したり、変拍子を多用したりといった最近流行の手法は用いず、奇を衒うことなく、最初から最後まで、ゆったりとした清澄な響きを保ち、安心して聴いていられる作品です。ただ、ヴォカリーズの部分が結構あって、8分あまりの演奏時間と、少し長めではあります。聴いて感じるほどには易しい曲ではないようです。

演奏会当日には、作曲者の鈴木憲夫氏もお見えになるそうです。

お近くの方、ぜひどうぞ。


【折々の歌と句・光太郎】

乳酪(にうらく)をつくりて生きむ画をうりて生きじと彼はゆきてかへらず
制作年不詳

昭和4年(1929)、改造社刊行の『現代日本文学全集第三十八編 現代短歌集 現代俳句集』に載った作品ですが、いつの作品か不詳です。同書には明治末の作も載っていることから、明治44年(1911)5月、画廊琅玕洞を閉じて北海道月寒に渡り、酪農をしつつ芸術制作をする生活を夢見ていた頃のものかもしれません。

しかし、夢は夢にしかすぎず、少しの資本ではどうにもならぬと悟り、「ゆきてかへらず」どころか、月内にはすごすごと帰京しています。

作歌の経緯がよく分からないので何ともいえませんが、大志を抱いていた頃の作なのか、あるいは夢破れて帰ってからも、夢だけは北の大地にとどまっているというのか、はたまた自らが果たせなかった夢を友人知己の誰かが代わりに果たすべく北海道に行った、とでもいうのか、謎の多い歌です。