一昨日の土曜日、二本松市の智恵子の生家を後に、安達太良山を目指して愛車を走らせました。

ロープウェイを使えば長時間歩かずとも山頂まで行けるとのことなので、そのつもりでした。さらにイルミネーションも見てみよう、昨年オープンした日帰り温泉施設「あだたら山 奥岳の湯」の湯にも入ろう、という計画でした。

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麓から見た山頂。期待が高まります。

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途中の岳温泉。

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沿道に咲くのは山ツツジでしょうか。

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ところが、岳温泉を過ぎた辺りから、まさかの雨。し002かも大粒。

ウィンドブレーカーは持って行きましたが、ちゃんとした防水のものではありません。車には傘が積んであるものの、さすがに傘を片手に山歩きというわけにも行きません。靴も登山靴ではなく、街中も歩けるようなトレッキングシューズです。

結局、標高950㍍の登山口まで車で行ったところで、断念しました。この雨は「山をなめるな」ということでしょうか。

「あだたら山 奥岳の湯」は登山口にありますので、そちらにだけは傘をさして行って参りました。



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けっこうな賑わいでした。登山シーズンの休日ということもありましたし、「雨宿り」と言っていたお客さんもいました。

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内湯が一つと、展望露天風呂が一つ。雨に打たれながら露天風呂に浸かりました。当方の好きな熱めの湯です。先週泊まった岩手の大沢温泉さんも熱めの湯でした。大沢さんはアルカリ性でしたが、こちらは酸性泉。殺菌効果が期待できます。

雨はやみそうにないので、これで帰路につきました。結局、千葉の自宅兼事務所に着くまでずっと雨でした。前日までの天気予報では一言も「雨」とは言っていなかったような気がしたのですが……。

イルミネーションと、山頂から見る「ほんとの空」はまたの機会に取っておきます。


帰りがけ、地元紙2紙を買ってきました。

まずは『福島民友』さん。

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智恵子生家・記念館で前日から始まっていた「高村智恵子生誕130年記念事業 智恵子生誕祭 琴の調べ」について報じて下さっていました。 

風流の時間楽しむ 智恵子生誕130年記念「琴の調べ」

 二本松市出身の洋画家・紙絵作家で、夫で彫刻家・詩人の高村光太郎の詩集「智恵子抄」でも知られる高村智恵子の生誕130年記念イベント「琴の調べ」が20日、同市油井の智恵子の生家で始まった。同日の智恵子の誕生日に合わせた「生誕祭」として、22日まで開かれている。
  智恵子の実家は造り酒屋で、一般公開されている智恵子の生家には、裏に「長沼ちゑ用」と書かれた琴も展示されている。少女時代には琴に親しんだという。
 琴の調べは今回が初めて。同市の福箏会(高橋和子代表)の会員らが出演し、琴と尺八で「智恵子抄」や「荒城の月」などの曲を演奏している。
 また、二本松婦人会(石川美知会長)が野だて傘などで風情を演出した中で抹茶や菓子を提供し、入館者は静かに風流の時間を楽しんでいる。
 琴の調べは午前の部が午前10時~正午、午後の部が午後1時~同3時。智恵子の生家と併設する智恵子記念館の入館料は高校生以上410円、小・中学生200円。お茶の振る舞いは実費となる。智恵子記念館には、智恵子の紙絵の実物も約10点展示されている。
 問い合わせは智恵子記念館(電話0243・22・6151)へ。


続いて『福島民報』さん。

こちらは琴関係の記事は見あたりませんでしたが、過日ご紹介した末盛千枝子さん著『「私」を受け容れて生きる―父と母の娘―』の書評が出ていました。

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長いので引用はしませんが、光太郎智恵子の名を挙げて下さっていますので、そこだけ。

 彫刻だけで子ども六人を育てようとした厳格な父と、それを支えた母。「千枝子」は、父が彫刻家の高村光太郎にお願いして、彼の妻智恵子にちなんで付けてもらった名だ。

同一の書評は、他県の地方紙さんにも載ったようです。

『日経』さんと『朝日』さんに載った書評はこちら

以上、2日に分けての福島レポートでした。


【折々の歌と句・光太郎】

かわきたる赤岩の角(かど)湯にぬらしざぶりと立ちて腰かけにけり
大正13年(1924) 光太郎42歳

温泉好きだった光太郎、温泉にまつわる短歌も複数残しています。