昨日は神奈川県鎌倉市に行っておりました。昨日始まった、鎌倉市川喜多映画記念館さんの「特別展:鎌倉の映画人 映画女優 原節子」を拝見して参りました 

特別展:鎌倉の映画人 映画女優 原節子

期  日 : 2016年3月18日(金)~7月10日(日)
会  場 : 鎌倉市川喜多映画記念館 神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目2番地12号
時  間 : 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
料  金 : 一般300円(210)円 小・中学生150円(105)円 ( )内は団体20名以上

〜 美しき微笑と佇まい、スクリーンに輝いた大スターを偲んで 〜
戦前から戦後にかけて日本映画の黄金期に活躍し、こつ然と銀幕を去った後、鎌倉で終生を過ごした原節子。昨年、その訃報が届き、多くの人々が偉大な映画女優の逝去に深い追悼の意を表しました。小津安二郎監督による『晩春』『麦秋』『東京物語』で演じた「紀子」の品性に満ちた美しさや、成瀬巳喜男監督、黒澤明監督などの作品で演じた女性像は、映画を愛する人々の心に永遠に刻まれていることでしょう。
本企画展では、公私ともに親交の深かった写真家・秋山庄太郎による他では見る機会の少ない貴重なポートレートの数々を展示いたします。また、日独合作映画『新しき土』のドイツ公開にあわせて渡欧した際の写真アルバムや特別映像もご覧いただきます。関連作品の上映では、鎌倉文士の永井龍男、今日出海原作の映画化作品の上映もございます。鎌倉における本企画展にて、映画女優・原節子を偲び、皆様の思いを馳せていただく機会になれば幸いです。

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昨秋亡くなった伝説の映画女優・原節子さん。昭和32年(1957)には、熊谷久虎監督の東宝映画「智恵子抄」で、智恵子役を演じられました。この際には、福島二本松の、智恵子の生家や二本松霞ヶ城などでもロケが行われました。

「智恵子抄」関連の展示があるかどうか、実際に行って見てみないとわからないので、半分賭けでしたが、時間もあったので、鎌倉まで車を走らせました。

川喜多映画記念館さんは、鶴岡八幡宮にほど近いところにあります。鎌倉駅からですと、小町通りを北上し、八幡宮に出る直前を左折するとすぐ見えてきます。当方は八幡宮近くに車を駐め、八幡宮の前を通って行きました。

先日閉館した「カマキン」こと神奈川県立近代美術館・鎌倉館さん。当初は閉館に伴って建物も取り壊される予定でしたが、ル・コルビジェに師事した建築家・坂倉準三の設計で、モダニズム建築の逸品ということで、遺されることになりました。

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さて、川喜多映画記念館さん。

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当方、中に入るのは初めてです。

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受付で入館料300円也を払い、左手の展示室へ。

早速、「智恵子抄」の立看用のポスターが壁面に飾られているのに気付きました。「来た甲斐があった」と胸をなで下ろしました。

その後、順路に従って拝観。原さんの年譜や故・秋山庄太郎氏撮影のポートレート、当時の雑誌、出演作品に関する資料などなど。

原さんの出演作品は少なくなく、代表作の「東京物語」や「青い山脈」などは大きく取り上げられていました。反対に、初期の頃などのあまり有名でない作品は簡単な説明。「智恵子抄」はその中間といった扱いで、最初に見た立看用の縦長のポスター以外にも、通常サイズ(B2判)のポスターやスチール写真などが展示されていました。

当方、原さんの「智恵子抄」ポスターは10種類近く所蔵しています。最初に目に付いた立看用のものは同じものを持っていますが、通常サイズ(B2判)のものはまだ入手できていません。今回展示されているものとは異なるバージョンは持っています。今回のものも、いずれは入手したいものです。

こちらには上映室も完備されており、以前にも「智恵子抄」の上映がありました。来月から、「智恵子抄」を含む原さん主演の映画、計12本が順次上映されます。また近くなりましたら改めてご紹介しますが、「智恵子抄」は最後、7月の上映です。

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ぜひ足をお運びください。

ところで当方、原さんの「智恵子抄」がらみの資料をコツコツ集め続け、気付いたらかなりの量になっています。ポスター、チラシ、パンフレット、スチール写真、撮影風景のスナップ写真、カメラテスト用に撮られたと思われるポートレート、当時の雑誌などなど。「原節子と映画「智恵子抄」」という企画展が出来る程度の量です。この際に、どこかでやっていただきたいものです。


【折々の歌と句・光太郎】

寺に入れば石の寒さや春の雨     明治42年(1909) 光太郎27歳

やはり欧米留学中のイタリア旅行での作ですので、「寺」は仏教寺院ではなくキリスト教の教会、修道院の類です。ただ、日本の風景としてイメージしても通用する句ですね。