最近入手した2枚組CDです。発行は先月でした。声優の能登麻美子さんの朗読CDです。 
2016年1月8日 文化放送 定価3,000円
出演 能登麻美子  ジャケット AYA KAKEDA

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CD-1「シグナルとシグナレス」(宮沢賢治)

CD-2「能登麻美子おはなしNOTEアーカイブ」*データCD
 1 録り下ろしトークパート
 2 サラダの謎  中谷宇吉郎
 3 雨ふり坊主  夢野久作(香具土三鳥)
 4 雨と子供  宮本百合子
 5 珈琲店より  高村光太郎
 6 兵士と女優  渡辺温
 7 碁石をのんだ八ちゃん  有島武郎
 8 赤いろうそくと人魚  小川未明
 9 卵  夢野久作
 10 詩の特集(2014夏)
 11 停車場の少女  岡本綺堂
 12 かちかち山  楠山正雄
 13 ブレーメンの町楽隊  グリム兄弟
 14 秋の幻  豊島与志雄
 15 月下のマラソン  牧野信一
 16 竹取物語  訳:和田万吉
 17 椎茸の話・美味い豆腐の話  北大路魯山人
 18 詩の特集(2014秋)
 19 子供に化けた狐  野口雨情
 20 最後の晩餐  フィオナ・マクラウド
 21 猿蟹合戦  芥川龍之介
 22 蜘蛛の糸  芥川龍之介
 23 薄田泣菫の随筆特集  薄田泣菫
 24 みみず先生の歌  村山壽子
 25 『若草物語』より「たのしいクリスマス」 ルイーザ・メイ・オルコット
 26 手袋を買いに  新美南吉


文化放送さんが運営しているインターネットラジオ、「AG-ON」で放送されている「能登麻美子おはなしNOTE」という番組で扱われた朗読を集めたものです。

パリ留学中の出来事を回想して書かれた光太郎のエッセイ「珈琲店より」(明治43年=1910)が含まれています。パリジェンヌと一夜を過ごした翌朝、鏡の中の自分を見て、ある種の人種的劣等感を感じ、また、結局、西洋人は理解不能なのだとの思いを改めて感じた、という内容です。青空文庫さんで読むことができます。

能登さんは以前から光太郎作品の朗読に取り組んで下さっています。昨年のこのブログに毎日掲載していた【今日は何の日・光太郎 拾遺】でご紹介させていただきましたが、平成17年(2005)に発行された雑誌『アニメーションRE 創刊号』付録のDVDには、能登さんによる、『智恵子抄』巻末近くの光太郎詩「亡き人に」の朗読が収められていました。

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今回の「珈琲店より」の朗読も、しっとりと落ちついた美声での朗読で、女性の声でありながら違和感なく耳に入ってきます。


ぜひお買い求めを。


【折々の歌と句・光太郎】

をのこにてさふらふゆゑにくちあけばをみなのことをつねいひはべる
明治42年(1909) 光太郎27歳

今日はバレンタインデー。光太郎が歿した昭和30年代くらいから、チョコレートを贈るという習慣が日本に広まり始めたそうです。

しかし光太郎、正直ですね(笑)。