テレビ放映を拝見しました。

まずは昨日、テレビ東京系で放映された「美の巨人たち 藤田嗣治 寝台の裸婦キキ」。先月、小栗康平監督の映画「FOUJITA」が封切られるなど、再び脚光を浴びている藤田嗣治が取り上げられました。

以前にも書きましたが、藤田は東京美術学校西洋画科で、光太郎と同級生でした。映画「FOUJITA」にも、光太郎の詩「雨にうたるるカテドラル」が使われています。

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映画で藤田を演じたオダギリジョーさんがビデオ出演。

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上の画像は、パリのカフェで青木崇高さん扮する日本からやってきた画学生が、光太郎の「雨にうたるるカテドラル」を朗読し、それを聴くシーン。

この詩にもそうした要素があるのですが、当時の美術家たちは、どのように日本(東洋)と西洋を融合して行くのかが問われていました。

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光太郎は塑像彫刻に木彫の技法を、木彫に塑像彫刻のエスキスを取り入れました。藤田の出した答えは、浮世絵の技法を油彩画に取り込むこと。番組では、藤田の最大の特徴、「乳白色」を例に、そのあたりを解説していました。

BSジャパンさんで2016年1月13日(水)、23時00分~23時30分に再放送があります。地上波テレビ東京系が受信できない地域の方々、こちらでご覧下さい。


もう一つ、3日の木曜日に放映された「にほんごであそぼ」。

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光太郎詩「冬が来た」」(大正2年=1913)が取り上げられました。

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子供たちによる朗読。

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うなりやベベン(浪曲師・国本武春)さんによる歌「冬が来た」は、以前に放映されたものの使い回しでした。

こちらも再放送があります。12月17日(木)  6時45分~6時55分  17時10分~17時20分、ともにNHKEテレさんです。

あわせてご覧下さい。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 12月6日

昭和27年(1952)の今日、銀座の新富寿しで夕食を摂りました。

十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)制作のため再上京して二ヶ月弱。花巻郊外太田村の山小屋で生活していた7年間では、寿司など思いもよらなかったことでしょう。ちなみに『週刊朝日』のおごりだったとのこと。

新富寿しさんは、大正期創業。池波正太郎も愛した店だそうです。