昨日からまたあちこち動き回っておりまして、先ほど千葉の自宅兼事務所に帰りました。

昨日は始発列車に乗り込み、まずは京都。ただ、何が目的で、というのはまだ差し障りがありますので、報告できる段階になりましたらレポートいたします。

その後、名古屋。過日ご紹介したコンサート「作曲:野村朗・フルート:吉川久子 智恵子抄の世界を遊ぶ ~その愛と死と~」を拝聴して参りました。

会場は中区のドルチェ・アートホールNagoya。楽器店さんで持っている自前のホールで、100席あまりのキャパでしたが、なかなかいいホールでした。

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ホワイエには、野村氏が、光太郎の令甥、故・髙村規氏がご提供なさった写真パネル。いい雰囲気を醸し出していました。

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当方も主催者の一人に名を連ねさせていただいており、早速、楽屋へ。本番前の楽屋の雰囲気というのは、当方、大好きです。

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野村氏と、フルートの吉川さんとは、以前から親しくさせていただいておりますが、野村氏の作品を演奏される森山夫妻とは、初めてお話しさせていただきました(ステージでの演奏は何度も拝聴していましたが)。

やがて開場。100席あまりがほぼぴったり満席となり、一同、胸をなで下ろししました。

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第1部は、森山夫妻の演奏による野村氏作品。

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野村氏の作曲の巧みさと、森山夫妻の熱のこもった演奏、何度聴いても胸を打たれるものがあります。

休憩を挟んで第2部が吉川さんのフルート演奏。伴奏は千代正行さんのアコースティックギター。千代さんは今年6月の吉川さんのコンサートでも伴奏を務められていました。

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吉川さん、演奏の合間にMCも担当され、大忙しです。

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オリジナル曲の他にも、智恵子の故郷・福島の子守歌、「故郷」や「浜千鳥」といったスタンダードナンバーも織り交ぜ、「智恵子抄」の世界を表現なさいました。

吉川さんの演奏も、昨年の第58回連翹忌を含め、5回目の拝聴ですが、何度聴いてもいいものです。


アンコールに、野村氏の新作「智恵子抄 巻末のうた」から「いちめんに松の花粉は浜をとび智恵子尾長のともがらとなる」をみなさんで演奏。

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「智恵子抄 巻末のうた」は六首の短歌から成りますが、この日の披露は1曲のみ。近々、全曲を披露されるそうです。楽しみです。

というわけで、素晴らしいコンサートでした。他のお客様も満足げに帰って行かれました。泉下の智恵子も喜んでいることでしょう。

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終演後、打ち上げに参加させていただきました。お話の中で、野村氏は二本松に、吉川さんは花巻を含む岩手に人脈をお持ちだそうで、そちらの方でも演奏会をやりたい、ということで盛り上がりました。ちなみに森山氏の健啖ぶりには驚きました(笑)。

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上記は吉川さんに関しての記事。クリック2回で拡大します。

そういうことであれば、当方の人脈もフル活用させていただきます。そちら方面のみなさん、ご協力よろしくお願いいたします。

さて、打ち上げ終了後、東海道新幹線にて、名古屋を後にしました。千葉には帰らず、東京で1泊。今朝は東北新幹線に乗り込み、二本松へ。智恵子のまち夢くらぶさん主催の「智恵子講座’15」及び智恵子記念館の紙絵実物展示と智恵子生家二階の限定公開に足を運びました。そのあたりはまた明日。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 10月12日

大正元年(1912)の今日、『やまと新聞』にアンケート「日本画はめちやめちや」が掲載されました。

文展(文部省美術展覧会)の評です。

彫塑には一つも佳(よ)いと思つたものがありません。洋画では坂本繁二郎氏の「うすれ日」を中々いゝ作だと思ひました。
日本画はめちやめちやだと考へます。なぜ日本画々家は斯(か)う気取て居るのでせう。

一刀両断ですね。この文展のアカデミズムに対抗する意味合いもあり、3日後の15日から、光太郎の参加した「ヒユウザン会展」が開幕します。