昨日から1泊2日で福島は二本松に行っておりました。今日明日と、2回に分けてレポートいたします。
まず昨日、智恵子生家近くにて、モンデンモモさんのコンサートを拝聴して参りました。
会場は、鐵扇屋さんという、昔の油屋さんだったところで、築140年の蔵でした。普段はスピーカーシステムの試聴室として使われているとのこと。
コンサートは昼夜二公演で、それぞれ内容が違いました。
昼の部は、「モンデンモモ智恵子抄を歌う!」と題し、光太郎詩にモモさんオリジナルの曲をつけた作品を中心に、さらに語りを入れたモノドラマ形式でした。
伴奏は、アコースティックギターのたしまみちお氏。モモさんとのセッションは4年ぶりだそうですが、それを感じさせないコンビネーションでした。
会場の蔵があまり広いスペースでなく、歌も伴奏も、一切音響機器を使わない生演奏で、本当の「人間」の演奏だったのがよかったと思いました。大きなホールでマイクやらPAやらを駆使して、というのも一つのやり方ですが、これはこれで一つのやり方です。
夜の部は、「モンデンモモ日本の歌アラカルト」と銘打ち、第1部がオリジナル以外の曲、第2部はオリジナル「智恵子抄」からの抜粋と、与謝野晶子の詩に曲をつけたものなどを取り上げました。
伴奏は引き続き、たしま氏。さらに一部の曲では、モモさんの歌のお弟子さんだという、青柳みちよさんが鍵盤ハーモニカでご参加。
これまた素敵なステージでした。
当方、モモさんとのつきあいは、かれこれ20年近くになります。その間、継続して光太郎智恵子の世界に取り組み続けていらっしゃることに、敬意を表します。しかも、毎回、趣向を変えて臨まれるチャレンジ精神にも脱帽です。
今回のようなキャパ10数人というような小さい会場から、大きなホールまで、いろいろな形態に対応できるというのも強みですね。イベントなどへの出演依頼等、お考え下さい。
また、モモさん、新たに「モンデンモモの智恵子抄」というCDをリリースされました。また後日、詳細をご紹介します。
【今日は何の日・光太郎 拾遺】 10月4日
昭和27年(1952)の今日、日本教材社刊行の『児童の図画工作』の推薦文を執筆しました。
『高村光太郎全集』には、光太郎の手許に残された草稿から採録して全文を掲載してありますが、この文章がどこに発表されたのか、さらには日本教材社の『児童の図画工作』という書籍についても、よく分かっていません。おそらく、当時、「自由教科書」と称されていた副読本の類だと思われますが、現物が未確認です。今後の課題としておきます。