一昨日からの新刊紹介の流れで。
現代詩研究 第75号
2015/09/05 現代詩研究会

福島二本松在住の渡辺元蔵氏主宰の現代詩研究会発行の同人誌です。毎号送って下さっており、ありがたいかぎりです。
発行元の所在地が二本松ということで、毎号のように光太郎智恵子関連の記事が何かしら載っています。今号は智恵子のまち夢くらぶの熊谷健一代表による「「高村光太郎留学の地芸術の都パリ研修」報告」。

当方、成田空港までお見送りに行きましたが、昨年10月、智恵子のまち夢くらぶの皆さん、総勢7名でのパリでの光太郎足跡訪問レポートです。

同人誌の発行にしても、足跡をたどる旅にしても、こうした地道な活動には頭が下がります。
【今日は何の日・光太郎 拾遺】 9月13日
昭和22年(1947)の今日、花巻郊外太田村の山小屋で、カスリーン台風に伴う豪雨による被害を受けました。
カスリーン台風(キャサリン台風とも)は、死者1,077名、行方不明者853名を数える大きな被害をもたらしました。この数字は、昭和以降で記録が残っているうち、5番目の多さです。今回の東日本大豪雨同様、関東では堤防が決壊し(利根川、荒川)、東北でも光太郎の住む岩手で109人の死者が出たそうです。
太田村では前日から9月15日にかけ、かなりの雨量で、山小屋周辺も河川の増水による道路冠水、橋の流失などの被害が出ています。この日には光太郎の山小屋は夜間の豪雨で雨漏り、その後も小屋の廻りが冠水、畑のキュウリの棚が壊れたり、橋の流失によって郵便がしばらく届かなかったりといった被害を受けています。
天災はどうしても起こってしまいます。しかしそこに人災の要素が加わらないようにしていきたいものです。今回の東日本大豪雨でも、原発事故による除染で出た廃棄物を入れた袋が流失、というニュースも伝わっています。こういったことも「想定外」で済まされてしまうのでしょうか。