智恵子の故郷・二本松に隣接する福島県本宮市からイベント情報です。
最初に、背景と概要をわかりやすくするために、先月、地方紙『福島民報』さんに出た記事を引用します。
”銀幕のマチ本宮”継承 NPOが定期的に映画上映
旧本宮町(現本宮市)を舞台にした映画「こころの山脈(やまなみ)」の完成から今年で50年―。地域が映画製作に協力するフィルムコミッションの先駆けとなった本宮市で、若者に映画の魅力を伝え、地域おこしにつなげる活動が動きだす。市民有志でつくる団体がNPO法人化し、古里にちなんだ作品などを集めた上映会を定期的に開く。昭和期の市内のにぎわいを収録したフィルムのデジタル化にも取り組み、「銀幕のマチ」の歴史を伝える。
団体は、市民ら約40人でつくる「本宮の映画文化を継承する会」。17日にNPO法人の登記が完了した。映画「こころの山脈」が50年の節目を迎えたのを機に、県、市などの行政機関と連携して映画文化の伝承活動に乗り出す。
活動の第一弾として、9月19、20の両日、市内のサンライズもとみやで、「こころの山脈」のせりふから名付けた「カナリヤ映画祭」を開く。「こころの山脈」のほか、桑折町で撮影された「物置のピアノ」などを上映する。
上映会は公共施設や病院など人の集まる場所で年数回開く予定だ。市の協力を得て小中学校での映画教室の開催も検討中で、青少年の健全育成につながる作品の上映を想定している。
昭和期に市内で撮影された映像のデジタル化では、継承する会が保管している旧本宮町中心部などを撮影した「こころの山脈」メーキングフィルムや、市保管の記録映画などを半永久的に保存し、上映会を通して往時の古里のにぎわいを若者や子どもたちに知ってもらう。
映画黄金期の昭和30年代、旧本宮町には本宮映画劇場と本宮中央館の2つの映画館があり、住民は銀幕のスターに熱狂した。時を同じくし、本宮小PTAの母親らが「子どもたちに国内外の良質な映画に触れてもらおう」と小学校で映画教室を開く取り組みを始めた。
母親らの活動は映画製作にまで発展し、昭和40(1965)年には町を舞台とした「こころの山脈」を完成させた。
しかし、小学校のカリキュラムの多様化や映画の衰退などで映画教室の活動は徐々に縮小し、昭和50年代に幕を閉じた。
継承する会の会員のほとんどは小学生時代に映画教室を体験した世代だ。継承する会代表の本田裕之さん(59)は、映画製作に携わった母文子さん(92)らとともに、映画祭の準備に当たっている。新たな映画製作やロケの誘致なども思い描く。裕之さんは「若い人に、かつての本宮の活気を少しでも感じてほしい。気軽に映画や劇が観賞できる文化の発信地にしたい」と張り切っている。
■来月19、20日にカナリヤ映画祭
9月19日午後3時にJR本宮駅前に集合し、約100年前に建てられ、今も当時の姿を残している本宮映画劇場を見学する。同5時からサンライズもとみやで「こころの山脈」を観賞する。
20日は午前9時20分開演で、サンライズもとみやで「こころの山脈」、「物置のピアノ」のほか、旧本宮町が昭和53年に自主製作した「わが町78」などを上映する。入場無料。問い合わせは事務局 電話0243(34)2175へ。
※こころの山脈(やまなみ) 小学校に赴任した補助教員と子どもたちとの心の交流を描いた映画で、「本宮方式映画製作の会」が製作した。昭和40(1965)年に完成し、翌41年に公開された。本宮小や阿武隈川堤防など旧本宮町を舞台に、大勢の町民がエキストラや児童役で出演した。同年のブルーリボン特別賞を受賞した。資金集めやエキストラで地域が撮影に協力する「フィルムコミッション」の先駆けといわれ、「本宮方式」として全国に知れ渡った。
団体は、市民ら約40人でつくる「本宮の映画文化を継承する会」。17日にNPO法人の登記が完了した。映画「こころの山脈」が50年の節目を迎えたのを機に、県、市などの行政機関と連携して映画文化の伝承活動に乗り出す。
活動の第一弾として、9月19、20の両日、市内のサンライズもとみやで、「こころの山脈」のせりふから名付けた「カナリヤ映画祭」を開く。「こころの山脈」のほか、桑折町で撮影された「物置のピアノ」などを上映する。
上映会は公共施設や病院など人の集まる場所で年数回開く予定だ。市の協力を得て小中学校での映画教室の開催も検討中で、青少年の健全育成につながる作品の上映を想定している。
昭和期に市内で撮影された映像のデジタル化では、継承する会が保管している旧本宮町中心部などを撮影した「こころの山脈」メーキングフィルムや、市保管の記録映画などを半永久的に保存し、上映会を通して往時の古里のにぎわいを若者や子どもたちに知ってもらう。
映画黄金期の昭和30年代、旧本宮町には本宮映画劇場と本宮中央館の2つの映画館があり、住民は銀幕のスターに熱狂した。時を同じくし、本宮小PTAの母親らが「子どもたちに国内外の良質な映画に触れてもらおう」と小学校で映画教室を開く取り組みを始めた。
母親らの活動は映画製作にまで発展し、昭和40(1965)年には町を舞台とした「こころの山脈」を完成させた。
しかし、小学校のカリキュラムの多様化や映画の衰退などで映画教室の活動は徐々に縮小し、昭和50年代に幕を閉じた。
継承する会の会員のほとんどは小学生時代に映画教室を体験した世代だ。継承する会代表の本田裕之さん(59)は、映画製作に携わった母文子さん(92)らとともに、映画祭の準備に当たっている。新たな映画製作やロケの誘致なども思い描く。裕之さんは「若い人に、かつての本宮の活気を少しでも感じてほしい。気軽に映画や劇が観賞できる文化の発信地にしたい」と張り切っている。
■来月19、20日にカナリヤ映画祭
9月19日午後3時にJR本宮駅前に集合し、約100年前に建てられ、今も当時の姿を残している本宮映画劇場を見学する。同5時からサンライズもとみやで「こころの山脈」を観賞する。
20日は午前9時20分開演で、サンライズもとみやで「こころの山脈」、「物置のピアノ」のほか、旧本宮町が昭和53年に自主製作した「わが町78」などを上映する。入場無料。問い合わせは事務局 電話0243(34)2175へ。
※こころの山脈(やまなみ) 小学校に赴任した補助教員と子どもたちとの心の交流を描いた映画で、「本宮方式映画製作の会」が製作した。昭和40(1965)年に完成し、翌41年に公開された。本宮小や阿武隈川堤防など旧本宮町を舞台に、大勢の町民がエキストラや児童役で出演した。同年のブルーリボン特別賞を受賞した。資金集めやエキストラで地域が撮影に協力する「フィルムコミッション」の先駆けといわれ、「本宮方式」として全国に知れ渡った。
( 2015/08/18)

本宮の映画文化を継承する会がNPO法人 実行委で報告 「こころの山脈」制作50周年記念活動も展開
本宮の映画文化を継承する会(本田裕之代表)は8月3日、2015年第3回カナリヤ映画祭実行委委員会を本宮市中央公民館で開き、特定非営利活動(NPO)法人登録申請したことを報告した。
今月11日にも登録を終える見通しで、NPO法人化により映画文化を継承する活動をより進め、広めていきたいとしている。
今年は、本宮町(現本宮市)で1965(昭和40)年に自主制作された映画「こころの山脈」が制作50周年を迎えることから、記念活動も検討している。先ごろ、「こころの山脈」のDVDを老人ホームなどへ貸出したところ好評だったため、こうした活動を進めるいくことも申し合わせた。9月19〜20日に開く「カナリヤ映画祭」への来場も促す。
「こころの山脈」は、優れた映画を育てようと始まったお母さんたちの運動「本宮方式映画教室」の象徴となった作品。町に赴任してきた教師と子どもたち心温まる交流を描いた映画で、山岡久乃さん、宇野重吉さん、吉行和子さんらの俳優陣とともに本宮小の児童も多数出演した。
この映画のポスターは本宮市立歴史民俗資料館に保管されているが、このほど本宮小でもポスターが見つかっていることが報告された。現在、校長室に展示しているという。
また、先月は有志による映画を語り合う夕べも開いた。貴重な記録映像「花の本宮」などを鑑賞し、DVDなどによる保存運動を進めることも話し合った。
今月11日にも登録を終える見通しで、NPO法人化により映画文化を継承する活動をより進め、広めていきたいとしている。
今年は、本宮町(現本宮市)で1965(昭和40)年に自主制作された映画「こころの山脈」が制作50周年を迎えることから、記念活動も検討している。先ごろ、「こころの山脈」のDVDを老人ホームなどへ貸出したところ好評だったため、こうした活動を進めるいくことも申し合わせた。9月19〜20日に開く「カナリヤ映画祭」への来場も促す。
「こころの山脈」は、優れた映画を育てようと始まったお母さんたちの運動「本宮方式映画教室」の象徴となった作品。町に赴任してきた教師と子どもたち心温まる交流を描いた映画で、山岡久乃さん、宇野重吉さん、吉行和子さんらの俳優陣とともに本宮小の児童も多数出演した。
この映画のポスターは本宮市立歴史民俗資料館に保管されているが、このほど本宮小でもポスターが見つかっていることが報告された。現在、校長室に展示しているという。
また、先月は有志による映画を語り合う夕べも開いた。貴重な記録映像「花の本宮」などを鑑賞し、DVDなどによる保存運動を進めることも話し合った。
映画「こころの山脈」。単に智恵子の故郷・二本松に隣接する福島県本宮市で撮影されたというだけでなく、劇中で「智恵子抄」が扱われます。


その「こころの山脈」を中心に、福島と縁のある作品を上映する催しが「カナリヤ映画祭」。今年で3回目だそうです。
第3回カナリヤ映画祭 映画『こころの山脈』製作50周年記念
期 日 : 2015年9月19日(土)・20日(日)
会 場 : サンライズもとみや 福島県本宮市矢来39-1
日 程 :
9月19日(土) 本宮映画文化をめぐる散歩と映画『こころの山脈』鑑賞
15:00 本宮駅前出発(本宮映画文化をめぐる散歩)
15:10 本宮映画劇場(大正時代建設、昭和の薫りが漂う本宮の映画名所)見学、上映有り
16:10 サンライズもとみや見学 (本宮映画文化の歴史と『こころの山脈』資料など)
17:00 映画『こころの山脈』 本宮映画文化をめぐる散歩参加者以外の方もご覧になれます
9月20日(日) 『こころの山脈』50周年を祝う
9:00 開場
9:20 開演
9:40 『陸軍』 昭和19年作品 木下恵介監督 上映時間87分
11:22 『わが町'78』 昭和53年作品 本宮記録映画 上映時間40分
《昼休憩30分》
12:35 『一般公募作品』 シネリテラシー、子供たち製作の映画
13:35 『物置のピアノ』 平成26年作品 邦画 上映時間115分
15:50 『こころの山脈メーキングフィルム』 昭和40年作品 上映時間10分
16:00 『こころの山脈』関係者舞台挨拶
16:30 『こころの山脈』 昭和40年作品 吉村公三郎監督 上映時間104分
主催 : カナリヤ映画祭実行委員会 NPO法人本宮の映画文化を継承する会


当方、初日の19日にお邪魔するつもりでおります。「智恵子抄」に関連する作品、ということで、ポスターやチラシ、当時の『キネマ旬報』、シナリオの載った書籍『日本シナリオ大系第5巻』(昭和49年=1974 映人社)などは持っているのですが、肝心の作品自体を観たことがありません。楽しみです。
【今日は何の日・光太郎 拾遺】 9月4日
昭和25年(1950)の今日、花巻郊外太田村で、ハーモニカ奏者の新井克輔から葉書を受け取りました。
この時期の日記は失われているのですが、郵便物の授受等を記録したノートは残っており、そちらに以下の記述があります。
新井克輔氏よりハカキ(仙台にハーモニカ教室を設けし事)
翌日には早速、返信の葉書を出しました。

新井氏はかつての連翹忌ご常連で、ハーモニカ演奏で会に花を添えて下さっていました。