昨日、BSフジさんで放映された発掘!歴史に秘めた恋物語「〜高村光太郎と智恵子〜決して女神でない」を拝見しました。
なかなかよくまとまっていました。 一般の皆さんが、入門編として少し詳しく智恵子と光太郎について知りたい、という場合にはいい手引きになるだろうと思いました。
スタジオでのMCは勝村政信さん。今回のゲストは、以前にもご紹介しましたが、平成16年(2004)に、柄本明さんとの二人芝居「れもん」で智恵子役を演じらた石田えりさんと、昭和58年(1983)に、未来社から『詩人の妻 高村智恵子ノート』という書籍を刊行された郷原宏氏。リスペクトの念の感じられるお話が展開され、それでいて光太郎智恵子を無条件に持ち上げるわけでもなく、バランスが取れていました。
その他、VTRには当会顧問の北川太一先生、毎年の智恵子の命日・「レモン忌」でお世話になっている「智恵子の里レモン会」の根本豊徳さんもご登場。
出演、ということになると、再現ビデオの部分での光太郎智恵子役の役者さんもいい芝居をしていました。特に智恵子役の女優さん、松之井綾さんという方ですが、ご自身のブログに記述がありました。
智恵子の故郷・二本松や、昭和9年(1934)に智恵子が療養していた九十九里浜の映像も入りました。
最後には智恵子の顔を持つといわれる十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)。
詩集『智恵子抄』や智恵子の紙絵も。
ただ、どちらかというと智恵子中心の構成だったためか、戦後足かけ8年にわたる花巻時代の光太郎について触れられなかったのが残念でした。まあ、実質45分間という尺の問題もあるでしょうし、制作費用や期間の問題もあるので、いたしかたないでしょう。
さて、この番組、毎週のオンエアが新作ばかりでなく、かなり旧作の再放送が入ります。先週は5月に放映された日野富子編を再放送していました。智恵子編もいずれ再放送されると思います。情報が入りましたらまたご紹介しますので、見逃された方はぜひどうぞ。
【今日は何の日・光太郎 拾遺】 8月4日
平成2年(1990)の今日、群馬県草津温泉で、「光太郎と心平」をテーマに「『歴程』夏の詩のゼミナール」が始まりました。
6日までの3日間で、ガーデンハウス別館、天狗山レストランハウス大ホールなどを会場に、いわき市立草野心平記念文学館長・粟津則雄氏の「光太郎の『暗愚小伝』のことなど」、当会顧問の北川太一先生の「光太郎と心平」などの講演がありました。
8月5日には囲山公園で光太郎詩「草津」を刻んだ碑の除幕も行われました。下記は真冬に撮ってきた写真です。季節はずれですみません(笑)。