宮城県牡鹿郡女川町からのイベント情報です。
昭和6年(1931)、新聞『時事新報』に連載された紀行文「三陸廻り」執筆のため、光太郎は同年8月9日に東京を発って、約1ヶ月、石巻、金華山、女川、気仙沼、釜石、宮古と、主に船で旅をしました。それを記念して、毎年8月9日に行われている、光太郎顕彰のイベントです。
元々、中心になって運営なさっていた「女川光太郎の会」事務局長だった貝(佐々木)廣氏は、東日本大震災の津波で還らぬ人となってしまいました。その遺志を継ぎ、奥様の佐々木英子さんを中心に、細々とですが、続けられています。
そして今年。ネット上などに情報が出ず、電話で確認したのと、昨年の要項を参考にまとめてみました。こんな感じだと思います。
第24回女川光太郎祭
期 日 : 2015年8月9日(日)
時 間 : 午後2:00~
場 所 : きぼうのかね商店街 宮城県牡鹿郡女川町浦宿浜字十二神
内 容 :
献花
光太郎紀行文、詩などの朗読
講演 「高村光太郎、その生の軌跡 ―連作詩「暗愚小伝」をめぐって③―」
高村光太郎連翹忌運営委員会代表 小山弘明
ギター・オペラ演奏 宮川菊佳(ギタリスト) 本宮寛子(オペラ歌手)
太鼓演奏 女川潮騒太鼓 轟会
今年は日曜日にあたっていますので、多くの皆さんのご参加を期待しております。
女川は今年3月にJR石巻線の女川駅がリニューアルオープンし、だいぶ様変わりしているようです。かつて港に建っていた光太郎文学碑の精神を受け継ぐ「いのちの石碑」プロジェクトも継続中。震災から5年目の夏、女川の様子をぜひご覧下さい。
さて、今夜、BSフジさんで、「発掘!歴史に秘めた恋物語「〜高村光太郎と智恵子〜決して女神でない」が放映されます。
また、先週のオンエアを見ていましたら、合間にCM的に次週予告が入りました。
ぜひご覧下さい。
【今日は何の日・光太郎 拾遺】 8月3日
平成14年(2002)の今日、詩人の伊藤信吉が歿しました。
伊藤信吉(明39=1906~平14=2002)は、前橋市の出身。室生犀星や萩原朔太郎と縁の深かった詩人ですが、一時、群馬に住んでいた草野心平や光太郎とも交流があり、特に戦後は何度か光太郎詩集の編集に携わったり、光太郎没後は『高村光太郎全集』の編集にも関わったりしています。
晩年は群馬県立土屋文明記念文学館の初代館長に就任。そんなわけで同館には氏の旧蔵になる光太郎がらみの資料も数多く収蔵されています。