福島の地方紙2紙から。

まずはちょっと古い記事ですが、『福島民友』さん。

時代知る復刻雑誌展 「青鞜」や「明星」など貴重な資料

 福島市森合の県立図書館で3日、「復刻雑誌展」が始まり、展示スペースに紹介された同館所蔵の貴重な雑誌を通して明治、大正など当時の時代背景を知ることができる。8月5日まで。
 同展は、同館が雑誌に関する理解と認識を深め、図書館資料としての雑誌の利活用促進を図ることを目的に、初めて開いた。
 同館によると、展示されている雑誌は「青鞜(せいとう)」や「明星」など教科書でも知られた雑誌を中心に15タイトル約90点。このうちグラフ誌「風俗画報」では、1896(明治29)年に起きた三陸大津波の悲惨な災害の様子などが石版画で紹介されており、当時の様子を伝える貴重な資料の数々に利用者が足を止め見入っている。
(2015年7月4日 福島民友おでかけニュース)

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明治44年(1911)の創刊号をはじめ、智恵子が描いた表紙絵が繰り返し使われた『青鞜』、光太郎の文学活動の本格的な出発点となった『明星』。記事ではわかりにくいのですが、「復刻」と冠しているので、オリジナルではないのでしょうが、雰囲気をつかむのには良いかと思います。

福島県立図書館さんのサイトにある紹介はこちら


続いて『福島民報』さん。

智恵子の生家を特別公開 平成27年8月23日まで

 二本松市教委は夏休み初日の18日、市内の智恵子の生家で高村智恵子の居室などの特別公開を始めた。
 市合併10周年を記念した。特別公開したのは2階の智恵子の居室や夫・光太郎が過ごした部屋、家人や杜氏(とうじ)の寝室、1階の茶の間や奥座敷など。
 かつて智恵子が通った油井小の2年生の熊谷璃麻(りお)さんは「智恵子さんの部屋を初めて見ました。今のおうちと違うと思いました。楽しかったです」と目を輝かせていた。
 生家は木造2階建て。明治16年に造り酒屋として建てられたとされ、当時の建築様式を今に伝えている。
 夏休み期間の特別公開は平成27年8月23日までの土、日曜、祝日の午前11時からと午後1時30分からの1日2回。秋と冬にも特別公開する。問い合わせは二本松市智恵子記念館 電話0243(22)6151へ。
( 2015/07/19)

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大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」の関係で、先月から公開が始まっていましたが、DCが先月末で終了し、いったん中断していたものが再開しました。

それぞれ、ぜひ足をお運びください。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 7月20日

昭和50年(1975)の今日、集英社から山本鈴美香著 『エースをねらえ!』 第9巻「全世界招待試合開始の巻」が刊行されました。

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光太郎詩「人に」と「道程」が引用されています。

「人に」は、「N――女史に」の題で大正元年(1912)の雑誌『劇と詩』に発表され、のち、改稿を経て『智恵子抄』(昭和16年=1941)の巻頭を飾りました。

『エースをねらえ!』では、主人公の高校生テニスプレーヤー・岡ひろみが、先輩であり彼氏でもある藤堂貴之の通う大学の大学祭で見た、電子工学部・心理学部・芸術学部協作の映像アトラクション「イメージの箱」に使われていました。

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「道程」は、世界の強豪高校生との試合が行われることを知らされ、決意を新たにするひろみが思い浮かべています。

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当時の少女達の中には、これで光太郎の詩に興味を持った、という人が少なからずいたようです。