少し前に手に入れていたのですが、ばたばたしていて忘れていました。 

『放送研究と調査』3月号

2015/3/1 NHK出版 定価800円+税 

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「豊かな放送文化を創造する」という公共放送の役割の実現に向けて必要な調査研究を行う目的で活動を続けているNHK放送文化研究所さんの月報です。

メディア論、テレビ・ラジオ視聴調査結果、さらには国語学的な内容も含まれています。

3月号ですので、先月号となってしまいましたが、ネットで購入できます。

目次がこちら。

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「ことば・言葉・コトバ」という連載で、研究員の井上裕之氏による「智恵子が愛した安達太良山は?」という記事が掲載されています。国語学的なアプローチで、「××山」と云った場合にどこを指すのか、という内容です。

富士山のような独立峰であれば何ら問題はないのですが、連峰・山塊の場合、山全体を指す名と、個々のピーク名が一致していない場合がよくあります。たとえば「八ヶ岳」は山全体の名前で、個々のピークには「赤岳」「横岳」「阿弥陀岳」などの名称が付いており、それらの総称が「八ヶ岳」というわけです。

ややこしいのは、山全体の名称と同じピーク名が含まれる連峰・山塊。智恵子の故郷・二本松にそびえる安達太良山がこれに該当し、山全体を「安達太良山」という場合もあれば、「乳首山」とも称されるピークのみを指す場合もあります。近くには「鉄山」「箕輪山」というピークもあります。

さらにややこしいのは、標高。「乳首山」ピークは1700㍍ですが、「鉄山」は1709㍍、「箕輪山」は1728㍍。したがって、連峰・山塊として捉えると、「安達太良山は標高1700㍍の山である」と書いたら誤りだということになってしまいます。

すると、「あれが安達太良山」と云った智恵子がどこを指していたのか、ということになります。

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深田久弥は『日本百名山』の中で、遠景としての山全体を指してのことだろう、と述べています。確かにそう考えた方がしっくりきますね。すると、このシチュエーションの説明で「安達太良山は標高1700㍍の山である」は使えません。気をつけようと思いました。


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 4月11日

明治37年(1904)の今日、歌舞伎座で芝居を見物しました。

演目は村井弦斎作「櫻の御所」(六代目尾上梅幸主演)、森鷗外作「日蓮辻説法」(七代目市川八百蔵主演)などでした。