まずは新聞報道から。 

<高野山>大法会の詳細発表

毎日新聞2015年3月16日(月)

 高野山真言宗・総本山金剛峯寺(和歌山県高野町)は16日、寺の境内で開く開創1200年記念大法会(だいほうえ)(4月2日~5月21日)の詳細な日程を発表した。金堂(総本堂)の本尊薬師如来(高村光雲作)が初めて開帳される他、さまざまな法会(儀式)や催しが連日執り行われる。

 初日は172年ぶりに再建された中門の落慶式典があり、金剛峯寺の中西啓寶(けいほう)座主による加持の後、大相撲の白鵬関ら3横綱による土俵入りがある。その後、金堂で薬師如来の開帳と僧約400人による読経などがある。

 期間中は他宗派による法会もあり、5月19日には天台宗(総本山・比叡山延暦寺=大津市)が初めて高野山で法会を営む。また、境内の資料館「高野山霊宝館」では連日、国宝や重文を特別展示する。

 金剛峯寺は期間中延べ20万~30万人の参拝を見込んでいる。高野山は平安時代の僧、弘法大師空海が真言密教の道場として開いた。【上鶴弘志、入江直樹】
 

4月2日から高野山開創1200年記念大法会 和歌山

産経新聞2015年3月18日(水)

 高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺は、4月2日から5月21日までの開創1200年記念大法会の内容を発表した。初日は開白法会のほか、約170年ぶりに再建された壇上伽藍中門の落慶法要が営まれ、大相撲の白鵬ら3横綱の奉納土俵入りがある。期間中、壇上伽藍大塔に大日如来などを3D映像で投影する「高野山1200年の光-南無大師遍照金剛-」、秘仏の特別開帳なども予定されている。

 開創1200年記念大法会は、弘仁7(816)年に弘法大師・空海が高野山に密教の道場を開いて1200年目を迎えたことを記念して開催。4月11日には阪神大震災や東日本大震災の犠牲者を追悼する災害物故者追悼法会、5月19日には開山以来初めてとなる天台宗総本山・比叡山延暦寺の僧による「慶讃法会」が営まれる。

 壇上伽藍大塔への3D映像の投影は、同12~17日午後7時20分と同8時10分に声明と合わせて行われ、境内は幻想的な雰囲気に包まれる。

 秘仏の公開は、これまで開帳された記録が残っていない高野山の総本堂、金堂の本尊・薬師如来(高村光雲作)や金剛峯寺・持仏間の弘法大師坐像が特別開帳される。霊宝館では、運慶作「八大童子像」(国宝)をはじめ、空海が中国・唐から投げて高野山に飛来したとの伝承が残る「飛行三鈷杵」(重要文化財)など高野山三大秘宝、快慶作「孔雀明王像」(同)などが展示される。詳細は金剛峯寺公式ウェブサイト(http://www.koyasan.or.jp)。


というわけで、弘法大師空海による開山から1200年を迎える世界遺産・高野山金剛峯寺さんで、いろいろと記念行事が行われます。

その中で、金堂に納められている光雲作の薬師如来像が初めてご開帳されるとのことです。

現在の金堂は昭和7年(1932)の再建、同9年(1934)落慶。その際に、昭和元年(1926)の火災で焼失してしまった開創当初から格蔵されていた秘仏本尊7尊を光雲が復刻したのですが、これまで一度もご開帳されたことがないそうです。

初日は4月2日。この日は大相撲の横綱・白鵬の土俵入り奉納なども行われるそうです。

奇しくも光太郎の命日・第59回連翹忌の当日です。同じく4月2日は、以前にご紹介した東京芝増上寺の宝物展示室にて、徳川二代将軍・秀忠の「台徳院殿霊廟」模型の公開も始まります。

こういうことを「仏縁」というのかな、と思っています。000


【今日は何の日・光太郎 拾遺】 3月30日

平成3年(1991)の今日、文彩社から、中村傳三郎著 『明治の彫塑 「像ヲ作ル術」以後』が刊行されました。

光雲・光太郎親子、碌山荻原守衛などについての論考です。