少し前にご紹介しました書籍が刊行され、届きましたのでレポートします。
少女は本を読んで大人になる
2015/3/12 クラブヒルサイド+スティルウォーター編 現代企画室発行 定価1500円+税
序文から
人は本を読んで未知の世界を知る。
新しい経験への扉を開く、かつて読んだ本、
読みそこなってしまった本、いつかは読みたい本。
少女が大人になる過程で読んでほしい十冊の古典的名作を、
さまざまに人生を切りひらいてきた
十人の女性たちと共に読んだ読書会の記録。
目次
アンネ・フランク著 『アンネの日記』を読む 小林エリカ(マンガ家・作家)
L・M・モンゴメリ著 『赤毛のアン』を読む 森本千絵(コミュニケーションディレクター)
フランソワーズ・サガン著 『悲しみよ こんにちは』を読む 阿川佐和子(作家、エッセイスト)
エミリー・ブロンテ著 『嵐が丘』を読む 鴻巣友季子(翻訳家)
尾崎翠著 『第七官界彷徨』を読む 角田光代(小説家)
林芙美子著 『放浪記』を読む 湯山玲子(著述家・ディレクター)
高村光太郎著 『智恵子抄』を読む 末盛千枝子(編集者)
エーヴ・キュリー著 『キュリー夫人伝』を読む 中村桂子(生命誌研究者)
石牟礼道子著 『苦海浄土』を読む 竹下景子(俳優)
伊丹十三著 『女たちよ』を読む 平松洋子(エッセイスト)
読書会とサンドウィッチ
東京・代官山クラブヒルサイドにて、一昨年の5月からおよそ1年、全10回で行われた読書会「少女は本を読んで大人になる」の筆記を元にしたものです。
編集者で絵本作家の末盛千枝子さんによる「高村光太郎著 『智恵子抄』を読む」は、2013年12月に開催され、当方も拝聴しました。
彫刻家の舟越保武の長女として生まれ、光太郎に「千枝子」という名を付けて貰い、それに対する複雑な思い、それをようやく素直に受け入れられるようになったこと、光太郎智恵子の愛の形などなどで、26ページです。光太郎詩「レモン哀歌」からインスピレーションを得て作られたレモンの皮入りサンドウィッチのレシピ付きです。
amazonなどで購入可能です。ぜひお買い求めを。
昭和22年(1947)の今日、総合花巻病院長佐藤隆房に宛てた葉書に、俳句をしたためました。
坐りだこ囲炉裏に痛し稗の飯
硬い床であぐらをかき続けると、くるぶしなどに出来るのが「すわりだこ」です。
詩や短歌に比べると、あまり数は多くありませんが、光太郎は折にふれ、俳句も詠みました。確認できているものは、生涯でおよそ150句ほどです。